OJTの具体的な進め方
OJTは基本の流れが分かっていれば、進め方は難しくありません。指導する側の具体的な進め方やコツを紹介します。
■業務の流れを見せて解説をする
最初に、指導側が実際に業務を行う様子を見せましょう。先輩が接客や事務作業などをする様子を見て、新人は流れを理解します。
人員やスペースの都合でマンツーマンで見せるのが難しい場合は、動画や紙のマニュアルなどを活用しましょう。流れを後から見返せる状態になっていると、指導を受ける側が復習しやすくなります。
ただ見せるだけでは理解できない部分が出てくるので、仕事の具体的な内容について説明や解説をします。
作業の流れややり方を覚えるだけでなく、その工程がなぜ必要なのかを理解してもらうことが大切です。新人の疑問点や意見も聞きながら、理解できていない部分がないように指導しましょう。
■業務を実際にやらってもらい、評価・指導を行う
次の段階では、覚えた仕事を実際に一人で挑戦してもらいましょう。手順やポイントを覚えていても、実際にやってみると至らない部分が出てくるのはよくあることです。
指導者がそばについて、サポートをしながら進めていきます。失敗したときは原因を探り、解決できるように寄り添う姿勢が大切です。
失敗を指摘するだけでなく、うまくいっていた点についても言及しましょう。『何が何だか分からないが成功した』という状態では、本当にその仕事ができるようになったとはいえません。
成功した理由が明確になれば、失敗したときとの比較がしやすくなります。仕事への評価とフィードバックを行い、学んだことを定着させられるように指導しましょう。
人材育成に役立つOJT
OJTを取り入れた人材育成をすると、新入社員の定着率アップや従業員間のコミュニケーションの活性化など、多くのメリットがあります。
指導者が仕事をしているところを見せて詳しいやり方を説明し、業務内容を理解した上で実際に挑戦してもらうのが、OJTの基本的な流れです。評価とフィードバックをして、習熟度を上げられるように指導しましょう。
OJTは短期間で即戦力になってもらうために効果的であり、仕事へのモチベーションも高められます。段階ごとに目的を意識しながら指導すると、より成果を出しやすくなるでしょう。
構成/編集部