物流会社の社内での活用法
東京都中央区に本社を持つ物流企業、山九(さんきゅう)株式会社では、日々の外国人社員とのコミュニケーションにVascoを使用しているという。
四日市支店 構内物流グループ 小林英樹氏は導入経緯を、次のように話す。
「当社では、現場で働く外国人社員とのコミュニケーションの促進、円滑化が喫緊の課題でした。近年ますます多言語対応が求められる現場において、リアルタイム翻訳機の導入は不可避であり、その性能の良否は現場作業の成否を左右すると言っても過言ではありません。特に、『安全』の分野では、『迅速性(その場で間髪を入れず結果が出ること)』と『正確性(誤解や錯誤の恐れ、曖昧性がないこと)』が重要な要素です。
従来は無料で使用できる汎用的な翻訳アプリを使用していましたが、正確な翻訳が得られないことが多いため、誤解を招くなど、安全上の意図と具体的な指示を正確に理解させることができないというリスクがありました。Vascoは迅速性と正確性に優れており、専門用語や現場での独特な言い回しへの対応において、従来のツール以上の信頼度と満足度を得られたため、今回の導入に至りました」
実際に、どのように現場で使われているのだろうか。
「現場では主に会議や日常業務、社内教育でVascoを活用しています。例えば、作業現場で稼働設備を操作する作業では、日本語の理解度がそれほど高くない外国人スタッフに対して日本人係長やリーダーが安全指示を出す際に、Vascoを使用することで相互に正確に理解することができるようになっています。作業中の注意点や危険箇所についての説明をリアルタイムで翻訳することで、言語の壁を越えて即座に理解を共有できるようになりました。また業界特有の専門用語も正確に翻訳されるため、作業効率と安全性が大幅に向上しました」
実際に使っている現場の社員からは、外国人作業者とのコミュニケーションがスムーズになり、質の向上も図られたとの声があるという。
「指示の確達が容易になり、作業の安全性が向上した」
「何度も繰り返して翻訳させる必要がないため業務が円滑に進むようになった」
「専門用語や業界用語をかなり正確に翻訳してくれる点が助かる」
「従来使用していた翻訳アプリと比べるとVascoの翻訳は命令口調にならず、自然なニュアンスが伝わるので、より良好な人間関係が築ける」
翻訳機一つで人と人とのコミュニケーションの質も変わるというのは新しい発見だ。他の企業においても、意思疎通に不安を感じているケースでは、Vascoに限らず、ポータブル翻訳機を大いに活用ができるのではないだろうか。