コロナ禍が収束し、以前の日常が戻ってきた。こうした中、外食市場はどれくらい回復し、コロナ禍前の水準に近付いているのだろうか?
リクルートが運営する外食市場の調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」はこのほど、「2024年5月度外食市場調査」の結果を発表し、コロナ禍前と比較して外食市場規模がコロナ禍以降で最も高いレベルまで回復したことを明らかにした。
2024年5月の外食市場規模は2962億円
2024年5月の外食市場規模は、3圏域合計で2962億円。前年同月比(以下、前年比)は+243億円となった。市場規模の2019年同月比(コロナ禍前比、以下19年比)は91.5%で、前月の同85.4%から上昇し、コロナ禍以降では最も高いレベルまで回復した。
外食頻度の19年比は前月の同指標を下回ったが、外食実施率と単価が前月の同指標を上回り、特に単価(19年比118.3%)はコロナ禍以降最大の伸び率となり、市場規模の回復につながった。
市場規模の食事主体業態・計は19年比100.4%(前月同90.2%)で、コロナ禍以降では初めて単月でコロナ禍前実績を超えた。飲酒主体業態・計は同78.9%(同81.9%)、軽食主体業態・計は同70.0%(同80.2%)。主要16業態では、11の業態で市場規模が前年を上回り、19年比では「アジアン料理店」(114.3%)、「和食料理店」(112.1%)、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」(110.8%)等、5つの業態でコロナ禍前を上回る市場規模であった。
構成/こじへい