グローバル化が進み、ビジネスシーンでの英語の重要性が高まってきている。レアジョブグループでは、2020年6月よりAIビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS」を提供しており、今年で4年を迎えた。
「PROGOS」は、国際的な言語力指標である「CEFR(セファール)*」に準拠している。
* CEFR(Common European Framework of Reference for Languages/ヨーロッパ言語共通参照枠)の略。言語運用能力別のレベルを示す。
レアジョブの法人向け事業子会社、プロゴス社は、2020年6月の提供開始から4周年を迎えたAIビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS」の受験データを活用し、日本人の英語スピーキング力に関する調査結果を発表したので、詳細をお伝えしよう。
日本人の最多は英語で業務ができる前段階のレベル!?役員と学生の方が、現場で実務を担う社員よりスピーキング力が高い
海外の受験者と日本人の受験者の比較を行ったところ、日本人の最多レベルは「A2High」であり、英語で何らかの業務ができるレベルには達していないことが判明。
グローバルビジネスで通用するレベルである「B2」以上は7%という結果に。また、海外受験者の最多レベルは「B1High」であり、「B2」以上が4分の1を超えていた。
受験者の業種・職種・役職別に、業務で英語を使うのに最低限必要なレベルである「B1」、英語で責任ある仕事ができるレベル「B2」、それぞれのレベルにどれくらいの人数がいるのか分析を実施。
営業、一般職、事業開発、エンジニアリング、IT・コンピューター、人事・採用、マーケティングの職種に加え、学生を対象に分析を行ったところ、「B2」以上のレベルの割合が多い職種は、人事・採用、コンサルタント、マーケティングであった。
さらに、学生の受験者はほか職種と比較しても「B1」以上「B2」以上共に最もスピーキング力が高いことが判明。
一般社員から代表取締役までの役職別の比較も行ったところ、取締役が最も「B2」以上のレベルが多いことが分かった。また、「B1」以上の割合が一般社員が47.9%と最も少なかったのに対し、管理職と役員は軒並み半数を超えている。
受験者数が特に多かった、IT・インターネット、コンサルティング、メーカー(メディカルを除く)、エンターテイメント、メディカル(医薬品、医療機器)、運輸・交通に絞り、分析を行ったところ、コンサルティング業界はB1以上が60%以上と、他の業種と比較して英語力が高いことが分かった。
グローバル関連の事業・業務を行う部署と、企業全体のレベルを比較。その結果、グローバル関連の部署の方がスピーキング力はやはり高いものの、グローバルビジネスで通用する、つまり責任のある仕事ができるレベルの「B2」以上の人は1割程度であった。
これにより、グローバル関連の業務を担当していながらも、まだまだスピーキング力が不足していることが判明。