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今年下半期以降に倒産する可能性が高い業種、3位各種商品小売業、2位道路貨物運送業、1位は?

2024.07.07

物価高による消費者の購買意欲の低下や物流業界の「2024年問題」、ゼロゼロ融資の返済本格化など……。様々な倒産リスクがある現在の社会状況の中、特に倒産の危険性が高い業種はいったい何か?

AI与信管理サービスを提供するアラームボックスはこのほど、2023年6月1日~2024年5月31日の期間に収集された14,058社・223,571件のネット情報等から1年以内に倒産する危険性がある“要警戒企業”を分析・抽出して「倒産危険度の高い上位10業種」を予測し、発表した。

倒産可能性の高い業種ランキング

今回の調査では、倒産リスクの高い情報が発生している要警戒企業の総数自体が増加しており、倒産危険度が全体的に高まっている様子がわかった。実際に、コロナ禍では政府からの支援策で抑えられていた倒産件数が現在は増加傾向にあるため、今後も様々な業種で倒産リスクは高まっていくと予想される。

倒産可能性の高い業種の上位には、円安による輸入資材・原材料の高騰や、2024年問題による人手不足の影響を受けて採算性が悪化しやすい業種が多くなる傾向となった。この資材高騰と人手不足のどちらの影響も受ける工事業が、10位以内に3業種ランクインしており、倒産関連情報が多く発生していたことから厳しい業況がうかがえる。また、運送業が2業種ランクインしており、工事業と同じく2024年問題の影響を受けている他、燃料費高騰による運行コスト増大が原因の倒産関連情報が多くなっていた。

さらに、コロナ禍での助成金の不正受給や経営者の逮捕といった不祥事で話題になった企業が、のちに倒産に至っているケースが散見されており、コンプライアンス違反による信用低下が与える影響が大きくなっている。企業は信用低下による倒産を防ぐためにも、コンプライアンス体制の強化や法的・倫理的なリスク管理の徹底を図り、健全な事業運営を維持するための取り組みを強化する必要がある。

調査結果詳細

1位 職別工事業(設備工事業を除く)…主な事業は大工工事、とび工事、内装工事、塗装工事、鉄骨工事など

前回の調査では3位だった職別工事業が1位となった。職別工事業は専門的な技術力を有する一方で、建築物や土木施設の一部工事を担当する下請け企業が多く、他社との激しい価格競争の結果、業績が悪化した企業で倒産や支払い遅延が発生していた。また、企業規模の小さい企業が多いため、昨今の建築資材の仕入れコスト増加や人手不足による外注コスト増加による収益性の悪化が大きな負担となっている。

この他、経営者や従業員による不祥事が多発した。具体的には、労働基準法違反や刑事事件との関与などの法的問題が散見された。これらの問題が明るみに出ることで業界内での信用が失墜し、要警戒企業が増加する結果となった。

2位 道路貨物運送業…主な事業は宅配便、トラック運送など

コロナ禍で需要が減少した引っ越し会社や食品の運送会社で資金繰りが限界となり倒産や支払い遅延の情報が発生していた。他にも、資金繰りが悪化する原因として、労働基準法の法令違反による行政処分を受け貨物車両の使用停止となったことで一時的に受注量が制限された企業が散見された。

2024年4月から働き方改革関連法で、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限された。これにより、ドライバー等の人手不足による受注減や外注費の増加が起きているほか、燃料費の高騰といった外的な要因も加わり、倒産リスクが昨年以上に大きく高まっている。

3位 各種商品小売業…主な事業は百貨店、総合スーパーなど

地方の百貨店で閉業や連続赤字、雇用調整助成金の不正受給といった情報が発生していた。また、とある百貨店グループが過剰債務により、グループ企業も含めて私的整理を行ったことから、業種全体の倒産危険度が高まる結果となった。

昨今は、大型商業施設との競合や地方の人口減少があり、業況の厳しさがうかがえる。また、本業種は業歴の長い企業が多く、今後は老朽化した施設の改築の負担に耐え切れず、倒産に至る可能性がある。

4位 設備工事業…主な事業は電気工事業、管工事業など

電気工事や冷暖房設備工事、配管工事など様々な設備工事を行う企業に、倒産や支払い遅延が発生していた。1位の職別工事業と同様に企業規模が小さく財務体力に余裕が無い企業が多いことから、資材や人件費の高騰による影響を大きく受けたものと考えられる。

また、経営者の脱税や給与未払い、詐欺的な営業手法に関する情報が見受けられた。これらの情報が露見した企業がしばらくして倒産に至っているケースが散見され、業界内での不評が倒産に繋がることがうかがえる。倒産リスクを正確に把握するためには、財務面だけでなくコンプライアンス面の情報も収集し確認することが重要だ。

5位 総合工事業…主な事業は土木工事業、建築工事業、建築リフォーム工事業など

1位の職別工事業や、4位の設備工事業と同じく、人件費や関連資材の高騰を理由とした建築コストの増加により倒産や事業停止といった情報が多く発生していた。ランクインしている他の工事業との違いとしては、工事の元請業者が多く比較的経営が安定しやすい特徴があったが、昨今は人口減による着工数の減少傾向や、コロナ禍とほぼ同時期に起きたウッドショックで悪化した資金繰りに苦戦している企業が多いと考えられる。

また、ネット上の掲示板やポータルサイトに、工事代金の未払いや経営者の不正行為に関して書き込まれているケースもあったことから、取引の際には事前にネット上の情報も加味した与信チェックを行うことが重要だ。

6位 電子部品・デバイス・電子回路製造業…主な事業は電子デバイス製造業、電子部品製造業、電子回路製造業など

産業用ディスプレイや半導体、電子回路の製造業者で倒産や連続赤字が発生していた。大手企業の傘下にある企業であっても大規模な債務超過に陥っている状況が見受けられ、海外を含めた競合企業との価格面や技術力での競争が激しくなっていることが原因と考えられる。本業種は、設備投資や研究開発費などの初期投資の負担が大きく、回収期間が長くなることも多いため、リスク管理と投資回収の見通しを適切に行うことが重要だ。

7位 繊維・衣服等卸売業…主な事業は繊維や染材など原料の輸入、既成服の卸売業など

アパレル業界の商社部門である繊維・衣服等卸売業が前回の2位から順位を下げ7位のランクインとなった。ただし、前回の調査より倒産可能性は高まっており、引き続きリスク管理が重要だ。

倒産可能性が高まる理由としては、海外を含む競合他社との競争激化により収益が低下しているなかで、コロナ禍による衣料品の需要低下や輸出入の停滞によって厳しい経営状況が続いた結果、倒産と至っているケースが散見されたことが挙げられる。また、円安による影響も大きく、輸入コストが肥大化することで採算性が下がっている状況から自社での再建を諦める企業も増加傾向にあった。

8位 電気業…主な事業は発電所、電力小売りなど

2022年6月から開始した本調査で常にランクインし続けている電気業が、今回も8位となった。2016年の電力自由化により発電所を持たない新電力と呼ばれる電力小売り会社が多く台頭しており、大手企業の出資により設立された企業もあったが、原油や液化天然ガスなどの燃料費が高騰した結果、電力の仕入価格が高騰し逆ザヤが続いたため大幅な赤字転落や倒産に至る企業が散見された。

また、昨年は業界内で情報不正閲覧や価格カルテルといった不祥事が相次いだが、今回の調査でも贈賄に関する情報を取得しており、業況の厳しさからか企業が適正な競争を行わない事案が続いている。

9位 医療業…主な事業は病院、美容クリニック、医療脱毛など

美容外科や医療脱毛など、自由診療の美容クリニックにおいて突然の閉業や倒産が発生しており、高額な契約金を払っているにも関わらず施術が受けられないトラブルが多数発生していた。昨今は美容クリニックの競争が激しく不採算店舗の閉店による損失から赤字に陥る例も多くなっているため、店舗の閉店が増加傾向にある医療法人については注意が必要だ。

また、コロナ禍に無料検査事業を行った病院が検査件数を水増しするなどして補助金を多く不正受給したことが発覚し、高額な返還請求を受けている医療法人も見受けされた。今後の経営体制に注意が必要だ。

10位 道路旅客運送業…主な事業はタクシー会社、バス会社など

タクシーやバスといった自動車によって、旅客を運送する企業が赤字によって債務超過に陥っていた。2位の道路貨物運送業と同じく、働き方改革関連法の施行に伴う運転手の不足や燃料費高騰による運行コストの増加が課題となっている。コロナ禍による巣ごもりによって需要が減少していた時期に悪化した経営状況を今後どのように改善していくかが注目される。

本業種は、地域の交通インフラを支える地場の中小企業も多いことから地方自治体と民間企業が協力して対応していくことが求められている。

<調査概要>
調査期間:2023年6月1日~2024年5月31日
対象企業:アラームボックスでモニタリングしていた企業のち、14,058社
対象データ:アラームボックスで配信されたアラーム情報223,571件

出典:アラームボックス株式会社

構成/こじへい

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