整体、ボディケア、もみほぐし、ヘッドスパなどの施術を行い、身体の調子を整えてくれるリラクゼーションサロン。その市場規模は、ここ数年でどのような推移を見せているのか?
リクルートの美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』はこのほど、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3,200人を対象に「過去1年間におけるリラクゼーションサロンの利用に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
男女の【着衣の施術】、女性の【脱衣の施術】の1回あたり利用金額がここ5年で最高額
美容センサスから推計したリラクゼーションサロンの市場規模は、3674億円(前年比9.6%増)。【着衣の施術】が2564億円(前年比6.7%増)、【脱衣の施術】が1110億円(前年比16.9%増)で【脱衣の施術】は2年連続の2桁成長となった。
1年以内のリラクゼーションサロン利用率を調べたところ、【着衣の施術】【脱衣の施術】ともに男女の利用率の差がほぼなくなっていた。
なお、【脱衣の施術】は男女の利用率が逆転し、男性の利用率が2年連続で増加していた。
リラクゼーションサロンの1回あたりの利用金額について調べたところ、男女の【着衣の施術】、女性の【脱衣の施術】の1回あたり利用金額が、ここ5年で最高額となっていることがわかった。
リラクゼーションサロンの年間利用回数について調べたところ、女性の【着衣の施術】、男女の【脱衣の施術】の年間利用回数が前年より増加し、ここ5年で最も多くなっていた。
【着衣の施術】【脱衣の施術】の1年以内におけるメニュー利用率を調べたところ、男女の「ヘッドスパ・ドライスパ」の利用率が2年連続で増加し、男性は前年から7.2ポイント増加していた。
■研究員からのコメント~コロナ禍の規制がほぼなくなり、サロン利用の意欲に復調の兆し~
リラクゼーションサロンの市場規模は、ここ2年で拡大傾向にあり、お客さまの利用意欲が復調していると考えます。特に【脱衣の施術】が2021年以降大きく落ち込んでいましたが、コロナ禍の規制がほぼなくなったことにより、施術への抵抗感もなくなってきたのでしょう。また、男性の利用メニューが多様化していることもうかがえます。
(解説/『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員・田中公子氏)
<調査概要>
調査名:「美容センサス2024年上期≪リラクゼーションサロン編≫」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年2月1日(木)~2月12日(月)
調査対象:全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
※図表内の%の値は小数第2位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合がある。
※実数回答設問では、想定範囲から外れた値を「外れ値」として除外して集計しているため、記載しているn数と算出に用いた基数が異なる場合がある。
出典:美容センサス2024年上期「リラクゼーションサロン編」(リクルート)
構成/こじへい