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プレゼンや面接、試験など、大事な場面で緊張して、心臓がバクバクした経験のある方は多いのではないでしょうか? 本来の力を発揮するためにも、過度な緊張は避けたいですよね。そこで今回は、緊張のメカニズムや緊張しやすい心理的な要因について解説します。緊張を和らげる方法についても詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
緊張のメカニズム
まずは、緊張のメカニズムから知っておきましょう。
私たちが緊張する時は、強い恐れと不安の感情が背景にあります。大事なプレゼンや取引相手との商談、面接や大切な試験など、「絶対に失敗したくない!」と思うような場面では、プレッシャーが高まって緊張してしまうのです。初めての経験や、苦手意識のあるものについても、緊張が高まる傾向があります。
もともと、緊張は私たちに備わった本能で、命の危険から身を守れるように、身体を興奮状態にしてすぐに動けるようにしていると言われています。
緊張すると焦ってしまいがちですが、適度な緊張感は、心身の感覚が研ぎ澄まされて、パフォーマンスが向上すると言われています。ただし、過度な緊張は力を出せなくなる要因にもなるので、緊張を無理になくそうとするのではなく、和らげようという視点を持っておくといいかもしれません。
緊張しやすい心理的な要因
緊張しやすくなる心理的な要因にはどんなものがあるのでしょうか? 代表的なものを4つ紹介します。
(1)自信のなさ
自信がないと、周りと比べて自分が劣っていると感じやすく、委縮してしまう傾向も。
「うまくいかなかったらどうしよう」という不安や恐れがつのり、それがストレスやプレッシャーとなって緊張しやすくなります。
(2)他人の評価に敏感
他人の評価に敏感で、「高く評価されたい」「すべての人に評価してもらいたい」といった承認欲求が強いと、緊張しやすくなります。恥をかかないか、ネガティブな評価を受けないかと心配になって、自分を追い込んでしまうのです。
(3)完璧主義
完璧主義の人は、完璧でないと自分の価値がないと感じるため、プレッシャーが大きくなり、緊張が高まります。完璧にやらなければと思うと、それができなかったときのことも意識してしまうので、身体も心も固まってしまいがちです。
(4)失敗への恐れ
過去に失敗して傷ついたことがある人は、何かに挑戦しようとすると過去の記憶が呼び起こされ、「また失敗したらどうしよう」と不安や恐れが増幅されることがあります。もう二度と傷つきたくないという気持ちから、緊張が高まるのです。
その場ですぐできる! 緊張を和らげる方法5つ
緊張してきた…!と思った時に、その場ですぐにできる緊張を和らげる方法を5つご紹介します。
(1)筋弛緩法
筋肉をわざと緊張させてから脱力する筋弛緩法は、身体にアプローチすることで、緊張を和らげる効果があります。
肩に力を入れてぎゅっと緊張させ、その後、一気にストンと力を抜きます。脱力状態になったら、大きく深呼吸をしましょう。とても簡単にできる方法で、ガチガチに固まっていた身体がほぐれてリラックスできますよ。
(2) 手のツボを押す
緊張を和らげるツボとして「神門」と「合谷」が有名です。「神門」は、手首と手のひらの境目のシワと、小指の延長線が交わる場所にあります。「合谷」は、手の甲側、親指と人指し指の骨が交わる部分から少し人差し指寄りの場所にあります。もう片方の親指で1分くらい指圧してみてください。
(3)自分を客観的に見る
緊張を感じたら、「私は今、緊張してきているな」「心臓がバクバクしてきたな」と、自分を観察して言語化してみます。このように自分のことを客観的に捉えることで、緊張が和らぎ冷静さを取り戻していけるのです。
(4)言葉のおまじないを持つ
自分の気持ちが楽になる言葉を持っていると、緊張が和らぎます。「大丈夫、大丈夫」「一つずつ経験を積み重ねていこう」「肩の力を抜いてリラックス」など、お守りのような言葉を持っておくのもおすすめです。
(5)緊張していることを相手に伝える
緊張を隠そうとすると、より緊張してしまうものです。そこで、「実は本日とても緊張しているんです」などと相手に正直に伝えてみるのも1つの方法です。緊張すること自体は誰でもありますし、伝えることで場が和むこともあります。