小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

運送関係者が求める「再配達の有料化」一般消費者の反応は?

2024.06.30

1日平均「2時間以上」の荷待ち時間も!?運送関係者からは「運賃・送料の見直し」や「トラックドライバーの待遇改善」を求める声が

「物流の2024年問題」や、その一因とも言えるトラックドライバー不足を解決するために必要だと思うことについて運送関係者に尋ねると、「荷物を運ぶ適正な運賃や送料の値上げに理解を示す(71.2%)」、「トラックドライバーの待遇を改善する(71.1%)」という回答が上位に入った。

具体的には、「ドライバーの賃金面での待遇と待機時間の問題を改善しないと、これから先さらに人手不足になっていくと思う」「輸送会社だけでは解決できないので、荷主も理解して待機時間の削減や運賃値上げを積極的に協力してほしい」など、トラックドライバーの人手不足を懸念する声や荷主に改善を求める声が多く寄せられている。

「物流の2024年問題」の課題のひとつとして、トラックドライバーの運送以外の附帯作業である「運ぶ以外の仕事」も問題視されている。

「運ぶ以外の仕事」には、下記のグラフにある通り、「手作業での積込み・取卸し」、「荷物を定刻に届けるための長時間待機」など様々な仕事があげられる。

中でも、指定された時間から積込み・取卸しをはじめるまでの「1日の平均荷待ち時間」に関しては、運送関係者の約15%が「2時間以上」と回答。

また、トラックドライバーの「運ぶ以外の仕事」に関して、一般消費者の半数近くが認知していないことが明らかに。

これらのトラックドライバーの実態について、運送関係者からは「法改正によってトラックドライバーの労働時間に上限が課されているが、予定外の待機や商品の持ち帰りなど発荷主・着荷主都合により拘束時間が増えてしまっている」など、改善を求める声が多く寄せられた。

また「拘束時間の規制が厳しくなったことに伴い、1日に走行できる時間も限られるため、高速道路の利用は必須、高速料金の負担を発注者負担(荷主負担)にしてほしい」などの声も見受けられた。

あたりまえになっている商習慣を見直し、荷主も一般消費者も意識や行動を変えることで問題解決に繋げる必要がある。

調査概要
調査地域:神奈川県
対象者条件(サンプル数):運送関係者 1,035人、 20~69歳の一般消費者 3,000人
調査手法:インターネットアンケート調査
調査期間:運送関係者 2024年4月16日(火)~5月16日(木)
一般消費者 2024年4月19日(金)~4月23日(火)

■監修者コメント

2024年4月1日、ついにトラックドライバーたちにも「働き方改革関連法」が施行されました。

ニュースでよく聞く「物流の2024年問題」の源流はこの「働き方改革」にあります。言わずもがな、その改革は“トラックドライバー”のためのもののはずですが、国も荷主も消費者も「荷物」の心配ばかりしているように感じます。

目に見えにくく、カタチにも残らない「運ぶ仕事」。そのため、企業間輸送の荷主にも、宅配サービスを受ける消費者にも「運んでもらって当たり前」「輸送におカネをかけるのは馬鹿らしい」という意識が定着し、結果的に「送料無料」という言葉に違和感をもたない社会になってしまったのではないでしょうか。

誰かが犠牲になるサービスは、もはやサービスではありません。今回のアンケート調査では、世間と現場の意識的なギャップが可視化されたように思います。

今顔を上げて目に映るほぼすべてのモノが1度はトラックに載ってきているもの。理解や許容は、そんな気付きや知ることから始まります。

物流の2024年問題は、施行日がゴールなのではなく「スタート」です。今回の調査が、少しでもドライバーの状況を把握してもらえるきっかけになれば幸いです。

関連情報
https://www.kta.or.jp/pub/project2024/01/

構成/Ara

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年9月13日(金) 発売

DIME最新号は「AIスマホ Copilot+ PC 完全攻略ガイド」!SKY-HI、パリ五輪代表Shigekixも登場!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。