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目上の人に「ご面倒をおかけしますが」と言っても大丈夫?意外と知らない正しい使い方

2024.09.26

ビジネスでは、恐縮しつつも相手に無理をお願いしなければならないようなときがあります。そのようなシーンでは、相手に失礼な印象を与えてしまわないか心配になるものでしょう。

この記事では、相手に依頼するシーンで用いられる「ご面倒をおかけしますが」の意味、使い方・例文、使用する際のポイントを解説します。あわせて類語・言い換え表現も確認しましょう。

「ご面倒をおかけしますが」とは?基礎知識を解説

「ご面倒(めんどう)をおかけしますが」は、「ご面倒をお掛けしますが」「御面倒をお掛けしますが」などと漢字表記する場合もあります。また、「を」をなくして「ご面倒おかけします」という表現でも使用されます。

それでははじめに、「ご面倒をおかけしますが」の意味や目上の方にも使えるかどうか、ビジネスシーンでの使い方・例文、注意すべきポイントを確認しておきましょう。

■意味は「面倒な思いをさせてしまいますが」

「ご面倒をおかけしますが」の意味は、「面倒な思いをさせてしまいますが」「手間がかかることに時間を使わせてしまいますが」です。この表現を用いることで、相手に面倒な思いをさせてしまうことへの謝意を示せます。

「面倒」とは、「手間がかかる、または解決が容易でないこと」「世話」「体裁がわるいこと」を指す言葉です。

また、「かける(掛ける)」とは「望ましくないこと、不都合なことなどを他に与える」「負担すべきものとして押しつける」「時間・費用・労力などをそのために使う」ことを指します。

■「ご面倒をおかけしますが」は目上の人にも使えるか

「ご面倒をおかけしますが」は、相手を敬う気持ちを表すフレーズです。そのため、上司や取引先、お客様などの目上の方にも使用できます。

相手に物事を依頼する際に使えるクッション言葉で、丁寧な印象を与えつつお願いしたい内容を伝えられる便利な表現です。

「ご面倒をおかけして申し訳ございませんが~」と伝えると、自分の不手際によって相手に労力を使わせることになった場合にも謝罪の気持ちを丁寧に示せます。

ビジネスシーンでの使い方・例文

それでは、ビジネスシーンでの使い方を簡単な例文で確認しておきましょう。

■例文

・ご面倒をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
・ご面倒をおかけしますが、次回のミーティングまでにお送りした資料をご確認いただけますか。
・チェック項目が多くてご面倒をおかけしますが、アンケート調査のご対応をお願いします。
・ご面倒をおかけして申し訳ございませんが、ご協力をお願いいたします。

■用いる際に注意すべきポイント

「ご面倒をおかけしますが」を用いる際に注意すべきポイントは、以下のとおりです。

・使いすぎないこと
・些細なお願いには使わないこと
・自分の行動に対して使わないこと

「ご面倒をおかけしますが」と何度も使っていると、「口先だけだ」と思われてしまう恐れがあります。また、いつも無理を押しつけてくる人だという印象になりかねないため、使いすぎには注意しましょう。

「ご面倒をおかけしますが」の類語・言い換え表現

異なる表現に言い換えることで、似たような意味であっても何度も使いすぎている印象を薄められます。うまく使い分けられるように、類語・言い換え表現もあわせて確認しておきましょう。

「ご面倒をおかけしますが」の類語・言い換え表現の例は、以下のとおりです。

・お手数をおかけしますが
・お手間をとらせてしまい申し訳ございませんが
・恐れ入りますが

このほか、「ご迷惑をおかけいたします」「ご足労をおかけいたします」なども、「ご面倒をおかけしますが」と言い換えが可能な表現です。

それでは、類語・言い換え表現の意味などを解説します。

■お手数をおかけしますが

「お手数をおかけしますが」とは、相手への配慮を示すクッション言葉のひとつです。依頼するシーンなどで、相手に手間や面倒をかけることへのお詫びと感謝の気持ちを伝えられます。

「手数」とは、「他人のためにかける手間」「該当するものに要する動作・作業などの数」のことです。

「お手数」と表現する場合には、「おてすう」と読みます。「お手数をおかけしますが」と同様の意味で、「お手数をおかけいたしますが」も使用できます。

「を」をなくして「お手数おかけします」と用いる方もいますが、助詞の「を」を省略しないほうが丁寧な印象です。基本的には「を」を省略せずに「お手数をおかけしますが」と使いましょう。

■お手間をとらせてしまい申し訳ございませんが

似たような意味の言葉に、「お手間をとらせてしまい申し訳ございませんが」もあります。これは、「相手に手間をとらせることを申し訳なく思う気持ち」を表すクッション言葉です。

「手間」とは、「物事を達成するのに費やされる時間や労力」を意味します。どちらかというと、「手数」よりも時間を使わせたというニュアンスが強くなる表現です。

■恐れ入りますが

「恐れ入りますが」は、使われることの多いクッション言葉です。物事を依頼するシーンやお詫びの気持ちを示すシーン、感謝の気持ちを示すシーンなどで用います。

「すみませんが」と似た意味で、より丁寧な印象を与える表現です。また、「ご面倒をおかけしますが」や「お手数をおかけしますが」などの使用にそぐわないような、ささいなお願いごとをする場面にも、「恐れ入りますが」を使えます。

「ご面倒をおかけしますが」を適切に使おう

「ご面倒をおかけしますが」は、相手に面倒な思いをさせてしまうことへの謝意を示したいときに使いたい表現のひとつです。「面倒な思いをさせてしまいますが」「手間がかかることに時間を使わせてしまいますが」といった意味があります。

相手を敬う気持ちを表すフレーズで、上司や取引先などの目上の方にも使用できます。用いる際は、使いすぎないこと・些細なお願いには使わないことなどに注意が必要です。

使い方の例や用いる際に注意すべきポイント、類義語・言い換え表現などを確認し、適切に伝えられるようになりましょう。

構成/chihaya

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