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ビジネスシーンにおける「プロットする」の意味と正しい使い方

2024.09.17

ビジネスシーンで聞いた「プロットする」という言葉の意味がよくわからないという方もいるのではないでしょうか?

構想やシナリオなどを指すほか、「プロットする」は図面を作る、区分けするといった意味で使います。今回は、プロットの意味や類似表現などを解説します。

プロットとは

プロット(Plot)とは、英語で「構想」や「設計」、あるいは「図面を作る」「区分けする」という意味の言葉です。

ビジネスや建築、科学などの幅広い分野で使われる言葉ですが、分野によって言葉の意味が若干異なる点がポイントです。

ビジネス・IT用語としてのプロット 

プロットという言葉は、ビジネス・ITの領域においては動詞の「置く」「区分けする」などの意味や、プレゼンテーションを行う際の構想図やグラフなどを意味する言葉として使われます。

Excel用語の「データをプロットする」は、収集したデータをグラフ化するという意味です。Excelでは、散布図やポジショニングマップの形式でデータをまとめることがあり、それらの形式に、収集した数値やデータを当て込む作業などが該当します。

「構想」「シナリオ」という意味も

ビジネスシーンでも、プレゼンテーションを行う際の構想図やプロジェクトの計画書を意味する言葉として使われるように、プロットには「構想」や「シナリオ」などの意味もあります。

ビジネスにおけるプロジェクトの計画書や小説、映画などを作成するうえで、最初に行う作業のことです。

家や模型と同じように計画書や小説、映画などについても設計図なしで作ると、場当たり的になりやすく、どこかで矛盾が生じかねません。

プロットでは、原因と結果の関係を記します。小説や映画の場合、よほど重要なセリフでない限り、それらをプロット段階で書くことはほとんどありません。

プロットは、筋書きやストーリーの土台となるため非常に重要であり、主に以下のような要素が必要です。

・主題

・登場人物

・舞台や世界観

・話の筋

プロットを作成する際は、これら4つの要素を練っておくことが大切です。できるだけ具体的に詳細な部分まで詰めておくと、その後の作業が進みやすくなります。

ストーリーとの違い

物語や漫画におけるプロットは、いわゆる「ストーリー」とは異なります。プロットは、物事の因果関係を前提として組み立てられますが、ストーリーは時間軸で並べられる点が両者の違いです。

さらに「あらすじ」もプロットに似ていますが、あらすじはこれまでに起きた出来事をおおまかに書いたもので、プロットは当該シーンの情景や登場人物の状態などを書く点が異なります。

プロットの役割

計画書や物語や映画、漫画などにおけるプロットは、因果関係を簡潔にまとめ、制作に関わる者が具体的にイメージするためのものです。プロジェクトを進行したり、詳細なシナリオを作成したりするための要ともいえます。

プロットを使った言葉

ここでは、プロットを使った言葉の、「プロット図」と「プロットエリア」の意味を確認しましょう。

プロット図

プロット図とは、一般的には意匠・構造・設備の設計情報を一元化して調整するための図面のことで、総合図とも呼ばれます。最初に作成し、打ち合わせした内容を反映させながら、それぞれの項目が具体化するまで修正していきます。

建築施工においては、基本的に建築や電気などの目的別に図面を作成しますが、それぞれが別々に図面作成すると、整合性が取れずに施行できなくなるでしょう。それを防ぐために作成するのがプロット図、つまり総合図です。

プロットエリア

プロットエリアとは、Excelのワークシート上で、グラフエリアの中でグラフ本体が表示される領域のことです。

プロットエリアは、背景の色を変更したり、枠線を表示して色や幅を設定したりできます。

プロットの類似表現

ここからはプロットの類似表現である、「筋書き」「構想」の意味や例文を解説します。

筋書き

筋書きとは、話のおおまかな流れを記したものです。演劇や物語がどのように進行していくかをまとめた台本のようなものです。

そのほか、ことを思惑どおりに進めるための進め方や手段などを指すこともあります。構想やシナリオなどの意味を持つ、プロットの類似表現といえるでしょう。

【例文】

・すべてが筋書きどおり進んだ

・この筋書きを実行に移そう

・このテレビドラマは、その研究者が世紀の大発見をするまでの筋書きを追っている

 

参考:デジタル大辞泉

構想

構想とは、これから実現しようとする物事に関しての内容や実現方法などを考え、骨組みをまとめることを指す言葉で、プロットの類似表現の1つです。

具体的な形は持たず、抽象的な概念であることが特徴です。「構想を練る」といった言い回しで、使われることが多いといえるでしょう。

構想は、新規プロジェクトの立案や商品開発、事業の戦略、芸術作品の制作などの多岐にわたる分野で行われます。

構想に似た言葉に、あることを行うために計画をたてるという意味の「企画」という言葉もあります。構想が期間や規模がやや大きな枠組みに用いられるのに対し、企画は比較的短期的かつ小規模な取り組みに使われる言葉です。

 

【例文】

・チーム内で新しいプロジェクトの構想を共有した

・この事業の構想や準備に3年もの年月を要した

・構想を練るにあたって、他社の状況を調べる必要がある

 

参考:デジタル大辞泉

プロットの意味を理解してビジネスで活用しよう

プロットとは構想や設計、図面を作る、区分けするなどの意味をあらわす言葉です。ビジネスや建築、科学などの幅広い分野で使われますが、分野によって言葉の意味が若干異なる点に注意しましょう。

ビジネス・ITの領域においては、プロットという言葉は動詞の置く、区分けするなどの意味や、プレゼンテーションを行う際の構想図やグラフなどを意味する言葉として使われます。

そのほか、プロットには構想やシナリオなどの意味もあります。構想やシナリオという意味で使われるプロットは、主に原因と結果の関係を記し、筋書きやストーリーのベースとなるため非常に重要です。

プロットを使った言葉としては、プロット図やプロットエリアがあります。また、類似表現としては、筋書きや構想などが挙げられます。ビジネスで活用できるように、プロットの意味を正しく理解しましょう。

 

構成/橘 真咲

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