出張費や会食費の申請など、経費精算は経理担当者だけではなく多くの従業員が頻繁に対応しなければいけない業務だ。
さらに、2023年10月よりインボイス制度が導入され、企業では受け取った領収書がインボイス制度で求められる要件を満たすかを確認する必要があるなど、経費精算業務の負担は増加傾向となっている。
そこでSansanのインボイス管理サービス「Bill One」では、企業における経費精算の課題を明らかにするため、経費精算に関わるビジネスパーソン1044名(経理担当者:726名、経理担当者以外:318名)を対象に「経費精算に関する実態調査」を実施した。
インボイス制度で負担増!一社あたり月1500件の立替が発生。約3割が経費の不正利用を見聞きしたことがあると回答
経費精算業務に携わるビジネスパーソン1044名に対し、立替経費精算はひと月あたり何件程度発生しているか聞いたところ平均1518件であった。また、経理担当者は毎月平均104時間(※1)、立替経費精算に時間を費やしていることが明らかに。
毎月立替精算を1件以上行っている経理担当者に対して、立替精算への課題を聞いたところ、「インボイス制度で求められる要件を満たすかどうかの確認に手間がかかる」が35.0%と最も多くなっていた。
次いで「月末月初など特定の時期に業務が集中してしまう」が33.3%、「不備発生時の確認や差し戻しに手間がかかる」が31.1%という結果に。インボイス制度によってさらに負担が増加していることがうかがえる。
非経理担当者が感じる立替精算への課題を聞いたところ、「立替分が入金されるまでにタイムラグがある」が40.6%と最も多く、次いで「申請のための処理が煩雑」38.1%、「インボイス制度で確認の手間が増えた」33.3%。こちらでもインボイス制度による負担増が上位3位以内に入る結果となった。
続いて非経理担当者に、これまで立替精算をしなかったことがあるか聞いたところ、「ある」と回答した人は38.1%であった。
立替精算をしなかったことがある人に対して理由を聞いたところ、「金額が少額だった」が61.2%と最も多く「精算の手続きが面倒」51.2%という結果に。
毎月立替精算を1件以上しているビジネスパーソン(経理・非経理問わず)に対して、所属企業において社員が経費を不正利用した噂を見聞きしたことがあるか聞いたところ、「ある」と回答したのは34.8%であった。
■Sansan株式会社 Bill One事業部 チーフプロダクトマーケティングマネジャー 柘植 朋美氏のコメント
多くの社員が対応する立替精算ですが、経理担当者と非経理担当者の双方にとって、大きな負担になっていることが分かりました。
特に専門性が求められる経理担当者の人数は限られている中、毎月1500件以上の対応をしているのは本当に大変な業務だと感じます。
さらにインボイス制度の導入に伴って、経費精算業務の負担が増加していることも明らかになっており、サービスを提供している私たちとしても向き合わなければいけない課題だと感じました。
2024年5月21日に発表しましたが(※2)、Bill Oneは「Bill One経費精算」を2024年6月より順次提供し、経費精算業務までサービスの領域を広げます。
従来から行われている立替経費の精算に対応することはもちろん、当社が以前より提供しているBill Oneビジネスカードを経費精算にも活用していただくことで、多くの企業で課題となっている立替経費そのものをなくし、業務の負担を軽減していきたいと考えています。
当社では、引き続き経理担当者が抱える本質的な課題を特定し、業務改善を支援していくことで、企業の月次決算を経費精算の領域からも加速してまいります。
調査概要
調査名:経費精算に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:経費精算に携わるビジネスパーソン1044名(経理担当者:726名、経理担当者以外:318名)
調査期間:2024年4月16日~2024年4月19日
調査企画:Sansan株式会社
※1:数字の算出方法
「毎月平均104時間」は(一社あたりの経理担当者人数)×(経理担当者一人あたりが立替経費精算にかけている時間)を掛け合わせて算出。
※2:Sansan株式会社「Bill Oneが「Model 4」に進化。請求書受領から請求書発行・経費精算に領域を拡大~銀行代理業も開始し、月次決算のリアルタイム化を目指す~」(2024年5月21日発表)
構成/Ara