小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ポテチが劇的においしくなる「すしのこ」が再ブレーク!老舗食品メーカー・タマノイ酢の若き新社長がめざす経営戦略

2024.06.16

新たな市場開拓を成し遂げた若き新社長の戦略とは?

そもそも「すしのこ」を生んだタマノイ酢株式会社の歴史は今から約400年前。豊臣秀吉の時代に酢の商標として、「玉の井」が使われていたという。

大阪・堺を中心にお酢の製造、販売を行い、1958年にはブリュッセル万国博覧会に『日本の酢の代表』として商品を出品したほど。

そして、世界で初めて酢の粉末化に成功し、「すしのこ」が誕生。1963年のことだった。夢のような粉末調味料だが、誕生までにはこんな開発秘話があった。

「当時から寿司は家庭でよく食べられていましたが、お酢から作る酢飯は若い女性にとって難しいものだったそうです。というのも、すし酢の水分量を加味して炊飯をする必要がありました。そんな中、「すしのこ」は粉末の為、ご飯に混ぜるだけで簡単に酢飯が出来るという点から市場の課題を解決できるのではという考えに至りました。」

「しかし、開発は困難を極めました。最大の難関は湿気対策です。粉末化はできても湿気でダマになり使い物になりませんでした。研究室では何年にもわたって実験が行われ、試行錯誤の結果、独自の製法で酢の粉末化に成功し特許を取得しました。」

その苦労が日本の食卓を支えてきた。そして今、新たなフェーズに移行しようとしている。

2024年4月、タマノイ酢の新たな代表取締役社長に就任したのが播野貴也氏。広告代理店勤務を経て、タマノイ酢に入社。現場を経験し、父の後を継ぎ就任した。代理店で学んだ商品開発やプロモーションが老舗に新たな輝きを与えた。

代表取締役社長・播野貴也氏

「すしのこ」ユーザーは高齢化していたが、巧みなSNS活用、異業種とのコラボを積極的に進めた結果、幅広い世代にその名は浸透。スーパーマーケットのポテトチップス売り場の横に「すしのこ」を置いてもらったのも播野氏のアイデアだという。

さらに、すしのこポテチから派生し、お寿司以外のレシピ開発も進めた。

ではここで、タマノイ酢の「すしのこおすすめレシピ」を紹介しよう。酒の肴にもピッタリなメニューばかりだ!

【すしのこピクルス】

材料
大根1/5本、パプリカ(赤黄)各1/2個、ミニトマト6個、きゅうり:1本、すしのこ大さじ1と1/2

作り方
1. 大根、パプリカ、きゅうりをスティック状に切り、ミニトマトはヘタを取っておく。大根は水に10分ほどさらし辛み抜きをする。
2. (1)の材料を保存袋に入れ、すしのこを振りかける。
3. 袋の口を閉じ、よく振ったら、手で揉んでなじませる。
4. 冷蔵庫に入れ、半日以上なじませる

公式レシピ動画

【すしのこポテトサラダ】

材料
じゃがいも:2個 ・ハム:2枚 ・玉ねぎ:1/4個 ・きゅうり 1/4本 ・卵:1個 ・すしのこ:大さじ2 ・マスタード:小さじ1/2 ・ブラックペッパー:適量 ・塩:ひとつまみ

作り方
1. じゃがいもはラップで包み、600Wの電子レンジで表裏4分ずつ加熱する
2. きゅうりは薄く輪切りにする
3. 玉ねぎは薄く切ってから水にさらし、5分ほど置いたら水気を絞る
4. ハムは適当な大きさに切る
5. ゆで卵を作り、(1)で加熱し皮をむいたじゃがいもを加え潰しながら混ぜる
6. (5)に(2)(3)(4)、すしのこ、マスタード、ブラックペッパーを加えよく混ぜ合わせる

公式レシピ動画

「すしのこ」誕生から60年以上。決して消えることなく、廃れることなく愛され続けてきた。時代が変わっても本質は変わらず、新たな魅力を発揮し続けている。

いつまでも人気商品として受け継がれていくために大事なこと、必要なことはなんなのか?

タマノイ酢社長・播野貴也氏がコメントを寄せてくれた。

「変えるべきところと残すべきところを見極めることが重要だと考えています。古くから守り伝わる教えを大切にしながら、新しい知識を得て、時代に適応させるために革新し続ける。無作為に何かをするのではなくストーリーを意識したうえで目的やビジョンをつくり、企画を動かしていくことが大切だと思います」

そんな社長に聞く。今後の展望とは?

「2024年4月より社長に就任したわけですが、就任に際し「繋がりを原動力に未来の可能性に挑戦」という経営方針を新たに掲げました。【推しの子】とのコラボ例にもあります通り、前例を踏襲するのではなく、挑戦し続けていきたいという思いがあります。またこの思いは自分自身だけでなく、社内についても同じです。働く社員が失敗を恐れることなく挑戦するという文化を作っていきたいと思っています」

取材協力
タマノイ酢株式会社
タマノイ酢公式X
@Tamanoiofficial

文/太田ポーシャ

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年6月14日(金) 発売

DIME最新号の大特集は「スマホ時代デジタルデトックス!脳疲労解消法」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。