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1on1、社内インターン、ポッカサッポロが進める風通しの良いウェルビーイングな職場づくり

2024.06.14

前編はこちら

職場選びをする際、働きやすさや過ごしやすさは重要なポイントとなる。心身ともに健康的に過ごせる職場かどうかは、 “ウェルビーイング”な生き方にも影響する。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社(以下、ポッカサッポロ)では、2017年にサッポログループが掲げた『サッポログループ健幸創造宣言』を皮切りに、社員のウェルビーイング施策を行っている。健康経営の取り組みを強化し、18 年から7年連続で「健康経営優良法人 ホワイト500」に選ばれている。

(サッポログループ本社のレモンの木)

ウェルビーイング施策として、社員一人ひとりが自身や家族の“心と体の健康ストーリー”とポッカサッポロ商品の活用方法やレシピを考え、社内報でリレー形式に掲載していく『ヒラメキ食卓リレー』や、レモンを使った『オンラインレモン料理教室』を実施。ポッカサッポロの“顔”でもある、「レモン」を取り入れた施策が特徴的だ。

(「語れる健康経営」の施策・ヒラメキ食卓リレー)

こうした企画を考え、推進しているのが同社の人事総務部。『語れる健康経営』というキャッチコピーを打ち出し、健康を「他人事」ではなく「自分事」として考えられるよう、施策を打ち出していった。この『語れる健康経営』というワードを考案したのは、21年入社の、当時まだ入社半年だった新入社員・渡邊舞さん。渡邊さんに舵取りを任せたのは人事総務部担当部長・河井三郎さんだ。

若手が意見を言いやすい社風「陣頭に立って動いてもらえる力を大事にしたい」

若手が声をあげやすく、積極的に提案できる風通しの良い社風が感じられる。働き方もウェルビーイングなポッカサッポロの労働環境について、河井さんと渡邊さんに話を聞いた。

(左から人事総務部の河井三郎さんと渡邊舞さん)

DIME WELLBEING(以下・D):入社したばかりの若手社員を健康経営に起用した理由は。

(河井さん)

河井さん(以下、河井): もちろん、最初から渡邊さん1人に全てを任せたわけではないですが、「新しいことしたいね」という気持ちがありました。ポッカサッポロとして次年度の施策を考えたいと話していた時に、渡邊さんが率先してアイデアを出してきてくれたので、「じゃあ、担当で」と決まりました。

D:『ヒラメキ食卓リレー』や『オンラインレモン料理教室』を周知していくのは大変だったのでは。

渡邊さん(以下、渡邊):最初に企画を作った時は、入社1年目だったので右も左も分からない状態でした。でも挑戦させてくださったので、企画書を作って他の部署のマネジャーの方に持って行ったら、「やっていきたいよね」と賛同してくれる部署もあったので、なんとか形にできました。

(渡邊さん)

D:若手を起用したり、他部署に相談しやすかったりと、風通しの良さを感じます。

河井:若手に任せたら、予想以上にいろんな部署と調整して進めていただけました。私は何かあった時に筋を通したり、緩衝材になったりすればいいかなと。陣頭に立って動いてもらえる力を大事にしたいと思っています。

渡邊:健康経営はもともとやってみたいと思っていたのですが、思いを汲み取ってくださり「いいよ」と言ってもらえて任せていただけました。

D:18年から働き方改革が始動し、コロナ禍も経て、働き方は随分変化してきました。ポッカサッポロさんの働きやすさはいかがですか。

河井:コロナ禍を経て、テレワークやフレックスも活用され、改善されてきました。また、若手から意見が言いやすい会社ではあります。もちろん、なんでも許容できるわけではないので、「言ってもそれ通りにはならない」という不満はあるかもしれませんが、基本的に自由に発言できるよう心理的安全性の確保をする努力をしています。

D:新入社員や、管理職など立場や世代も違う社員がいる中で、「意見を言える場」はあるのでしょうか。

河井:1on1は原則月1回やることになっています。なるべく管理職としては意見をきっちり聞いていかないと。そういう場がないと、言いにくいですよね。どの部署でもヒアリングや現状把握、メンバーからの話を聞く場として設けています。

渡邊:私は勝手に、他の部署の上司の方に1on1をお願いしたことがあります。その上司は工場の人事部門の方で、たまたま本社にいらっしゃったので、「1on1をお願いします」と申し出ました。

D:人事総総務部ではなく、工場の上司に相談したいことがあったのですか。

渡邊:その時は健康経営の話ではなく、コミュニケーション施策について相談しました。

コミュニケーションを取るための費用の使い方について、今ともう少し違う他の使い方ができないかと思いまして。工場は環境が違うので、「どういう使い方ができるか」と相談してみたくて、会議の出待ちをしてつかまえました(笑)

D:部署の垣根を越えて相談できるのですね。

渡邊:若手の挑戦を受け入れてくれる会社だからこそ、自分から動いて他の部署との繫がりをつくっていかなければならないと思います。また人事部門の立場としては、そういう行動がどんどん生まれるようにできたらと思います。ウェルビーイングにも繫がる「社会的に満たされている状態」は、健全で活発な会社の人間関係も重要になってくると思います。

D:確かに、つながりが大事ですね。

渡邊:ポッカサッポロでは、“人財交流”も行っています。異動は、年に1回、「キャリアビジョンシート」を人事から依頼し、今後の自身のキャリアを考えて上司に提出してもらいます。さらに「社内インターン」もあり、部署内で2、3日から1週間くらい、他の部署を体験できます。他の部署のことはなかなか分からないので、部の雰囲気や、どんな仕事かを体験してみて、将来を考える1つのきっかけになるような施策もあります。

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