【AJの読み】人と協働できる、モノにも人にも優しいロボット
「TETOTE」は高い汎用性があり、やわらかい食品だけでなく、生の食材をつかむことも可能になり、今まで以上に幅広いシーンでの提案ができるようになった。
Moodieはビールサーバー、カクテルなど多様なドリンクの提供が可能で、これまで「TETOTE」を展開してきた食品業界や製造業に限らず、飲食やエンターテイメントといった新たな業界への本格参入も視野に入れているという。
体験型ストア「b8ta Tokyo–Shibuya」では、アサヒビールの新商品イベント『“世界初”本物レモンスライス入り「未来のレモンサワー」体験イベント ~ソフトロボティクスと未来で乾杯!~』にて、「Moodie mini」の体験展示が実施された。
Moodie miniは、ロボットと一緒に「未来のレモンサワー」で乾杯して、来場した人の気分に合わせておつまみをピックアップ。ロボットと共にお酒の時間を楽しむという、未来の“接客”を感じさせる新たな体験となっている(6月16日まで)。
TETOTEはやわらかく、人とぶつかっても痛くないため、人の近くで作業ができるというのが大きなポイント。今回の展示のような狭いスペースのバーや食のイベント、スタジアムの販売などで活用の可能性があると同社は考えている。
無機質な印象の作業用ロボットとは異なり、TETOTEはしなやかな動きで人間味を感じさせるロボット。「未来のレモンサワー」イベントでの乾杯や、丁寧におつまみを渡す動作、手を振って見送る姿にも親しみを感じる。
握ったこぶしをTETOTEにつかんでもらったが、やわらかくふんわりと包んでくれて、力加減は人のように自在に操作できる。だからこそやわらかい食品でもつぶれないようにつかむことができ、ドリンクもしっかりつかんで提供できるのだと納得。モノにも人にも優しい人と協働できるロボットは今後活躍の場を広げそうだ。
取材・文/阿部純子