各省庁で管掌や強みを生かすイノベーション事業を支援
各省庁とも様々なテーマでイノベーション事業を募集
具体的な国策支援について、どういったものがあるかというと下表のとおり。基本的に、行政機関の管掌領域ごとに行なわれ、複数の機関にまたがる場合は、内閣府やそこに紐づく横断的な機関が設立されて支援が行なわれる仕組みだ。
一般的には支援を行なう機関が支援テーマを提示し、それに合った事業やアイデアの企画を企業などの団体が応募し、支援するか否かの審査を受ける。審査に合格した場合は補助金が交付され、アイデアの事業化に向けた経営支援が受けられるほか〝国のお墨付き〟により営業活動もしやすくなるなどの2次効果もある。また、厚生労働省では、医療系ベンチャーに対し、医薬品の安全や、それを定義する法規制対応の相談窓口を用意しているケースも。
さらに国の行政機関だけでなく、都道府県や市区町村単位でのイノベーション支援が行なわれており、探せばいくらでも支援が見つけられる状態なのだ。
数十億円規模での支援もあり。国も企業も本気で取り組む
国からの大規模支援が事業成長の推進力に
実際に支援決定となった事業テーマを見てみると、どれも社会的なインパクトが大きく、今後の日本の経済成長を下支えし、我々の生活をより良くしてくれるものばかりだ。実現に向けた研究段階の事業から、すでに実用化が始まり、成長が加速し始めた事業まで、ステージも様々。
支援の規模は、数千万~数億円、中には数十億円規模での補助金を得ている事業もある。
つまり事業者側は、企業の規模に比して、銀行や投資家から調達するよりも大きなスケールで、イノベーティブな事業に挑戦できることにほかならない。
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自分が持つ事業アイデアを投げ込みたい。会社の仕事で事業のコラボ相手を探している……。そうした人向けに内閣官房では支援制度をまとめたWebサイトを用意。これらのサイトを利用して、イノベーションの波をうまく乗りこなしてみたい。
スタートアップ育成ポータルサイト
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/su-portal/index.html
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取材・文/久我吉史 イラスト/鈴木暢男
※掲載している情報は4月25日時点のものです。