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パワハラの原因は上司個人の問題か?それとも組織の問題か?

2024.06.13

「ハラスメント」という言葉が当たり前に使われるようになり、そしてその種類も多くなりました。今回のテーマである「パワーハラスメント」はもちろん、「セクハラ」「モラハラ」、果ては「ハラスメントハラスメント(ハラハラ)」というものまで。

もはや何がハラスメントになるのか、戦々恐々としている方も多いのではないでしょうか。「セクハラ」や「モラハラ」といったハラスメントはその人個人の問題も多くありますが、一方で「パワハラ」は場合によっては組織の機能が不十分であるがために、発生してしまうこともあります。

本記事ではパワハラは「上司個人の問題」だけでなく、「組織の問題」で起こっている可能性があることを、そしてなぜそうなるのか、どうすれば良いのかについてお伝えいたします。

そもそもパワハラとは?

「労働施策総合推進法」で、パワハラは以下のように定義されています。

以下3つの要素を全て満たす言動を「パワーハラスメント」と定義する。

同じ職場で働く者に対して

(1) 優越的な関係を背景とした言動であって、
(2) 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
(3) 労働者の就業環境が害されるもの

つまり「逆らえない上下関係を利用して、必要以上に叱責や嫌がらせをすること」です。

厳密には部下→上司へのハラスメントもパワハラとなる場合があるので、必ずしも上司が必ず加害者になるわけではありませんが、今回は上司など上位に当たるも者から下位の者へのハラスメントを「パワハラ」として進めていきます。

組織機能が不十分だと、なぜパワハラが起こるのか?

まず上司が「言い返しずらい立場を利用して、部下を叱ったり、嫌がらせをしてやろう!」と意図的に思ってやるのは完全に論外であり、その上司個人に大きく問題があるので、その上司を見直すなりの判断が必要です。

ただそうでなく組織機能が不十分な場合は、そもそも組織内での上下関係が構築しずらいことで、結果的にパワハラが発生してしまう場合があります。

そもそも組織における上下関係とは何でしょうか?「尊敬される?」「信頼される?」「恐れられる?」・・・など色々出てくるかもしれません。

しかし本来組織の上下関係は非常にシンプルで、「指揮」と「実行」です。つまり上司からの「やってください(指揮)」と、部下の「やりました(実行)」だけです。部下の実行によって組織にとっての良い悪いが判明し、また新たに上司が指揮をとり、部下が実行する・・・これを繰り返すことが組織のシンプルな上下関係の機能です。

しかし組織に「あるもの」が足りていないと、このシンプルな「やってください」「やりました」の間に「納得しないとやりません」や「あなた(上司)の指示を聞きたくありません」といった個々人の感情が入り込んでしまうことがあります。

この状態で上下関係を構築することは困難です。なぜなら部下全員から感情的な部分も含めて上司として見てもらう必要があるからです。シンプルに言いかえると、部下全員から好かれるか、恐れられるか、尊敬されるか、信頼されないといけないということです。

つまり人間的に上の立場にならないと「やってください」のあとの「やりました」の状態にならないので、何とかして上の立場をとろうとして結果的に声を荒げてしまったり、変にマウントをとろうとしてしまうといったことが起きてしまいます。

つまり組織の上下関係を「個人として」構築させると、意図せずパワハラが発生してしまうことがあります。

では何をもって上下関係を構築すると良いのか?それは「組織内共通のルール」です。

このルールによって「個人ではなく機能としての」上下関係を構築することが重要です。

なぜルールで上下関係が構築できるのか?

さきほど組織の上下関係は「指揮」と「実行」とお伝えしました。本来ここに人間としての上下は存在しません。しかし我々は実際の組織の機能上の上下以外に様々な「物差し」を取り出して、上下を決めてしまいます。例えば年齢、社歴、性別、学歴、出身地などなど・・・。「年下上司の言うことは何となく聞きたくない」、「年上部下には気持ち的に言いずらい」などはまさに機能上の上下以外の物差しを出してしまっている状態です。

そのため組織の中の物差しを一つにすることが重要です。それが「ルール」です。

ルールを唯一の物差しとして組織を作ると、上司の役割りは「ルールを守らせる人」になり、部下は「ルールを守る人」になります。つまり「やってください(指揮)」と「やりました(実行)」は「ルールとして決まったことを守ってください」「ルールを守りました」になるということになります。

ルールによって組織の上下関係が機能している例は「おまわりさん」です。

例えば我々が交通違反でおまわりさんに捕まってしまったとします。この時おまわりさんが人間的に自分より尊敬できるか、信頼できるか、などは全く関係なくおまわりさんの指導に従わなければなりません。ここでおまわりさんに「あなた何歳ですか?」「学歴はなんですか?」と聞いてマウント取りに行く人はいませんよね?なぜならそんなことをしても意味がないとわかっているからです。

つまり捕まった瞬間「ルール(法律)を守らせるおまわりさん」と「ルール(法律)を守る我々」という関係になるので、どんな物差しを出してもこの関係が覆ることがないので、我々は指導に従うということになります。組織内もこのような関係であればパワハラは起こりずらいです。なぜなら人間として上位置を取りに行く必要自体がないからです。

どのようなルールなら効果的か?

ここまでルールを物差しとして、組織を運営すれば自然と上下関係は構築され、必要以上にマウントをとる必要がなくなるということをお伝えしました。

では最後にどのようなルールなら効果的か?ということをお話します。

ずばり「誰が見ても○×がはっきりするようなルール」です。

例えばさきほどおまわりさんの例を出しました。「高速道路は100キロまで」というものがルールです。このとき120キロを出したら誰がどうみても守れていないので×になります。だからこそ「高速道路は100キロ以上出したらだめですよ」と守らせる(捕まえる)ことができるのです。

ただもし「高速道路はスピードを出しすぎない」というルールだったらどうでしょうか?おまわりさんにスピード違反で捕まった時に「私はもう免許とって20年以上運転してますけど、一回も事故を起こしたことないですよ?あなたより何倍も運転の経験があるんです。私にとって120キロは危なくないです。」といったように、年齢や経験、考え方など色々な物差しを出されてしまいますよね?そうするとこの一つ一つを乗り越えないといけないので、結局マウントの取り合いになってしまいます。

そのため「誰が見ても○×がはっきりするようなルール」でないとむしろ逆効果なのです。

まとめ:パワハラが起きずらい組織にするには

意図的にパワハラ行為をしようとしている以外では、組織の機能で改善できることをお伝えさせていただきました。

まとめると

(1) 組織の上下関係は「指揮」と「実行」というシンプルなもの
(2) この上下関係は「ルール」という唯一の物差しで構築する
(3) 「ルール」は誰がみても○×がつくものになるように決める
(4) 決まったルールはきちんと守らせ、守る状態を是とする

ルールがないために無理やり上位置をとろうとして、上下関係の構築に苦戦しているのであれば、一度ルールを決めて、ルール通りに組織を運営してみてはいかがでしょうか?

文/加藤好古

この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です

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