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BEVの購入意向は中国で継続的に増加する一方で、欧米ではPHEVの需要が拡大

2024.06.09

中国ブランドについて

中国のBEVメーカーは、中国の国内市場における競争を経て、グローバル展開に向けた基礎固めを着実に進めている。調査対象者のうち、ドイツ、米国、日本を含む成熟市場の消費者の47%から71%が、「少なくとも1つの中国ブランドを知っている」と回答。BYDがその先頭を走っている(※)。
※ 調査対象は14ブランド(BYD, GAC/Aion, Wuling, Chang’an, NIO, Xpeng, Zeekr, Chery, Leap Motors, Hozon, Red Flag, BAIC, Li Auto, Great Wall)

消費者が中国BEVメーカー車の購入を検討しているか聞いてみると、米国と欧州では7割前後が「中国以外の同様のBEVメーカーよりも価格が20%安い場合には中国のBEVブランドを検討する」と回答した。

日本においては、安価な選択肢として中国のBEVブランドを購入検討する消費者はおよそ3割に留まった。

価格は消費者が中国製BEVを支持する大きな要因になり得るが、信頼性、サービス、ブランドイメージなどの懸念は消費者の購入の阻害要因になる。

一方、これらの懸念が払拭されている中国国内では、中国製BEVブランドは製品の完成度が高く、単なる低価格オプションではないと見られている。

アリックスパートナーズの自動車・製造業プラクティスのグローバル共同リーダーであるマーク・ウェイクフィールド氏は、次のように述べている。

「中国のBEV市場は今や成熟期の様相を呈しており、同国の消費者はBEVを当たり前の選択肢と見なしています。この背景には、整備されたBEV充電インフラのエコシステムや、ソフトウェアで定義されたハイテクで魅力的な自動車など、いくつかの要因があります。一方、米国と欧州市場では、BEVはまだアーリーアダプター(早期導入層)を満足させているに過ぎません」

またアリックスパートナーズのマネージング・ディレクターで自動車・製造業プラクティス日本チームリーダーである鈴木智之氏はこう話す。

「日本市場において消費者が電気自動車(BEV)へ移行することは引き続きチャレンジングであり、大きな壁が立ちはだかっています。充電インフラ拡大、車両コスト低下、EV整備士拡大、電池再利用、中古市場の成熟といった課題を日本の社会全体で解決する必要があり、EV化に向けて国全体で取り組むタイミングといえます」

調査概要
実施時期/2024年3月28日~4月10日
対象/ 世界のBEV販売台数の8割以上を占める8市場の消費者計9000人を対象。中国1000名、フランス1000名、ドイツ1000名、インド1000名、イタリア1000名、日本1000名、イギリス1000名、アメリカ2000名(カリフォルニア1000名、その他1000名)
内容/BEVやPHEV に対する一般的な関心、価格に対する感度、中国自動車メーカーブランドに対する認知度や検討度

関連情報
https://www.alixpartners.com/jp/

構成/清水眞希

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