パーソナルスペースとは、個人の体の周りにあるその人だけの空間のこと。他人に入ってこられると不快に思う空間であるため、パーソナルスペースを侵害されると、不安や緊張感が高まったり、相手に対して警戒心を抱いたりする。
このパーソナルスペースについて、敏感な人がもっとも多い都道府県はいったいどこか?
講師とマンツーマンで学習ができるオンライン語学学習プラットフォームを提供するPreplyはこのほど、全47都道府県の20~59歳を対象に計4,700名にアンケート調査を実施。また全47都道府県の20~59歳の計400名に実施したアンケートでは私生活、仕事、年代など様々なセクションでの「気まずいと感じるシチュエーション」や「気まずい時に話す話題」なども明らかにしている。
パーソナルスペースに敏感な都道府県ランキング、山口県と岐阜県が同率1位に
「パーソナルスペースに敏感な都道府県ランキング」では、山口県と岐阜県が同率1位となり、続いて3位が愛知県、4位が群馬県という結果になった。
「【都道府県】人口密度ランキング 2024年1月」によると、愛知県と千葉県以外は、都道府県別人口密度ランキング21~45位であることから、パーソナルスペースに敏感なエリアの多くは人口密度が低いと言える。
人口密度が低いところは、生活スペースが広いのが特徴だ。地方都市で一般的にマイカー通勤をする人の割合が多く、都心部の満員電車のような環境に遭遇することは日常的に少ないと言える。
大都市や人口密集地域と比べて、地方都市では、他者との距離を重視する文化や社会的な価値観が根付きやすく、パーソナルスペースに対する感受性が高い傾向があると考えられる。
パーソナルスペースに敏感ではない都道府県ランキング、1位は京都府
反対に「パーソナルスペースに敏感ではない都道府県」を調べたところ、1位が京都府となり、以下、2位は山形県、3位は兵庫県と続いた。
「【都道府県】人口密度ランキング 2024年1月」によると、京都府・兵庫県・埼玉県・福岡県・茨城県の5県は、いずれも都道府県別の人口密度ランキングで12位以内に入っている。しかし、他の5県は29位以降に入っており、北海道に至っては最下位の47位だ。
このことから、パーソナルスぺースが狭いことは人口密度とさほど関係がないことがわかる。人口密度だけでは測れない、都道府県ごとの環境や習慣なども関係があるのだろう。
たとえば、第1位の京都府はオーバーツーリズムが懸念されるほど、近年、外国人観光客が増え続けている。インバウンド密度が高いことや、外国人観光客が多く訪れることで人々が他者との交流を積極的に求める文化が根付いていることが、パーソナルスペースに影響を与えているのかもしれない。
もっとも気まずいシチュエーションは「お店で食べるときに隣の人と肩がぶつかりそうになる程スペースが狭い時」
パーソナルスペースに関する調査の中で、全都道府県共通の「気まずいと感じるシチュエーション」についても明らかになった。調査の結果、飲食店、スーパー、駅など人が密集する場所で「気まずい瞬間あるある」が起きることが浮き彫りになった。
人々が最も気まずいと感じる瞬間は「お店で食べるときに隣の人と肩がぶつかりそうになる程スペースが狭い時」となった。食事はリラックスするための時間だ。親しい人となら問題ないかもしれないが、知らない人に対してはパーソナルスペースが広くなるのかもしれない。
2位のレジでの会計は、個人の支出情報を他人に知られたくない場面であり、広めのパーソナルスペースが必要だ。距離が近すぎると、プライバシーの侵害を感じやすいことから、多くの人が気まずさを感じるのだと考えられる。
3位の駅の改札でのトラブルは、相手に迷惑をかけてしまったという申し訳なさが気まずさにつながっているのだろう。
<調査概要>
年齢 :20~59歳
エリア:47都道府県
人数 :4,700名
4つの異なる世代(Z世代、ミレニアル世代、Y世代、X世代)の男女100名ずつ
※ランキングによって調査対象が異なる
出典:マンツーマンのオンライン英語レッスン Preply調べ
構成/こじへい