3.若年層ではWeb媒体をきっかけに保険加入を検討する一方、面談でのフォローを求める傾向に
生命保険会社に加入することを考えるきっかけになったものについて調査をしたところ、最も高くなったのは「家族・親戚・友人・知人との会話」(43.9%)となり、以下「SNSやWeb記事などのWeb媒体」(11.2%)、「勤め先や労働組合の担当者」(8.0%)と続いた。
生命保険について加入すること考えるきっかけとして、「家族・親戚・友人・知人との会話」に次いで割合が高くなった「SNSの投稿やWeb記事などのWeb媒体」について年代別に分析したところ、20代では29.4%、30代でも19.9%と他年代に比較して回答した割合が高い傾向となり、若年層においては保険契約を考えるきっかけとしてWebが重要な媒体となっている傾向がみられた。
図:「SNSの投稿やWeb記事などのWeb媒体」が生命保険会社に加入するきっかけとなった割合(年代別)
一方で、生命保険会社から提供されるアフターフォロー(訪問、連絡、情報提供)について今後希望する形態を調査したところ、20代においては他年代に比較して「自宅への訪問による面談」や「オンラインによる面談」といった担当者との面談によるフォローを求めている傾向が高くなった。
図:今後希望するアフターフォローの形態(年代別)
※「アフターフォローを希望しない」と回答した人は除く
さらに、アフターフォローとして担当者との面談を希望する契約者に対し、面談を希望する理由について年代別にも分析をしたところ、20代においては「資産形成に関する相談や金融に対する知識を得ることができるため」、また30代においては「ライフスタイルや将来設計について気軽に相談することができるため」の割合が他年代に比べて高い傾向となった。
20代から30代の若年層においては、SNSをはじめとしたWeb媒体が保険を検討する重要な接点となり、また将来設計や資産形成・金融に対する不安感を払拭するために、担当者との面談によるフォローなどを希望する傾向がみられた。
4.面談や案内を通じて金融に対する知識や理解が向上していると感じている契約者のロイヤルティは高い
昨今の円安傾向や、2024年1月より開始された新NISAを背景に、現在、社会的に資産形成・資産運用に対する関心が高まってきており、生命保険会社においても、保険以外の金融商品をはじめとした資産形成に関する知識を身に付けた人員育成などの取り組みを進めている。
担当者との面談や、生命保険会社から送られてくる案内や情報を通じて、契約者自身の金融や資産運用に対する知識や理解は向上していると感じるか調査したところ、全体では「非常にそう感じる」もしくは「そう感じる」と回答した契約者は40.4%であるのに対し、20代以下においては61.7%、30代においても49.5%と他の年代に比較しても高い割合となった。
図:担当者や保険会社からの案内を通じた、自身の金融知識の向上に対する印象(年代別)
※「面談や案内を受けた経験はない」と回答した人は除く
これらの印象別にNPSも分析したところ、「非常にそう感じる」と回答した利用者のNPSは39.3ポイント、また「そう感じる」と回答した契約者も-17.7ポイントとなり、「あまりそう感じない」、「まったくそう感じない」と回答した契約者のNPSよりも高い傾向となった。若年層を中心に、資産形成などの金融に対する不安や相談を受けることができるアフターフォローを提供していくことの重要性が示唆される結果となった。
図:担当者や保険会社からの案内を通じた、自身の金融知識の向上に対する印象別NPS
※「面談や案内を受けた経験はない」は除く
5.推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高くなる
対象の生命保険会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.3ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.8ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.7ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となった。
<調査概要>
【生命保険】
調査対象企業(アルファベット順、50音順):SOMPOひまわり生命、アクサ生命、アフラック、オリックス生命、かんぽ生命、住友生命、ソニー生命、第一生命、東京海上日動あんしん生命、日本生命、プルデンシャル生命、明治安田生命、メットライフ生命
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち、上記生命保険の加入者
調査方法:NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間:2024/5/2(木) ~ 2024/5/10(金)
有効回答者数:6,016名
回答者の属性:
【性別】男性:56.9%、女性:43.1%
【年代】20代以下:6.4%、30代:12.6%、40代:20.3%、50代:23.9%、60代以上:36.8%
出典:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
構成/こじへい