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タカラトミーがカプセルトイ「ガチャ」の好調でV字回復、6年後に1000億円の売上増を見込む理由

2024.06.05

6年後に売上高1000億円のプラスを計画

タカラトミーはカプセルトイ向けの玩具を作るだけでなく、筐体そのものも開発して設置をしています。

地理的な面を獲得してシェア拡大を狙っていますが、この領域はレッドオーシャン化しつつあることも事実。イオングループのゲームセンター事業であるイオンファンタジーは、カプセルトイ専門店を成長戦略の一つに位置づけており、2024年2月期に新規で76店舗を出店。合計で209店舗まで拡大しました。

時間の経過とともに出店場所が限られてくるのは間違いなく、売上拡大ペースはやがて鈍化するでしょう。

タカラトミーは2030年3月期の目標として売上高3000億円を掲げました。現在のプラス1000億円という高いものです。

その内訳として、3割を国内とアジア、7割を海外としています。2024年3月期のアメリカエリアの売上高が300億円、ヨーロッパが66億円、オセアニアが25億円。3エリアで合計400億円近い売上があります。このエリアの売上を6年後に1100億円程度まで引き上げると考えて間違いないでしょう。

タカラトミーは2023年3月期ごろまで新規IPの開発を重視していました。その中で生まれたのが「ジョブレイバー」や「ぷにるんず」などですが、どれも大ヒットには繋がっていません。

今期からはすでに保有しているロングセラーIPへの投資を強化するとしています。タカラトミーには、ベイブレードなどの有力なIPがあります。

これらIPの活用が世界攻略を成し遂げることができるのか、注目のポイントとなっていくでしょう。

取材・文/不破聡

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