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「気持ちばかりですが」という言葉を受け取った際、聞き手は曖昧な認識で使ってしまうことがある。しかし、本当の意味と用法を知らなければ、誤った使い方をして失礼な印象を与えかねない。
本記事では「気持ちばかりですが」の意味や、例文付きの使い方、言い換え表現を解説する。不適切な使用を避けるための注意点も交えるので、ぜひ最後まで見ていってほしい。
「気持ちばかりですが」の意味とは?
「気持ちばかりですが」は、「ささやかな気持ちを込めた」という謙遜表現の意味を持つ。
立派でないことを謙遜気味に示す表現 小さな 僅かな ささやかな ほんの ちょっとした 気持ちばかりの ささやかながら 引用:類語・言い換え辞書/weblio |
「気持ちばかりですが」の使い方
「気持ちばかりですが」は、さまざまなシーンで使える。ここでは、3つのシーンにおける例文を紹介しよう。
■結婚祝いを渡す際の例文
「気持ちばかりですが」を、結婚祝いのシーンで渡す際の例文は以下の通り。
・ご結婚おめでとうございます。気持ちばかりですが、どうぞお受け取りください。
おめでたいシーンは結婚に限らないので、出産祝いなどの慶事にも「気持ちばかりですが」は使える。
■お土産を渡す際の例文
「気持ちばかりですが」を、お土産を渡す際に活用した例文は以下の通り。
・日頃からお引き立ていただきありがとうございます。気持ちばかりですが、お土産を持参しましたので、よろしければ皆様でお召し上がりください。
懇意にしている得意先に渡す際、上記のように使える。お土産は仕事の場面だけでなく、友人に渡す時にも使用可能だ。
このように、文面だけでなく直接渡す際にも「気持ちばかりですが」が使えるのは便利だ。
■お返しをする際の例文
「気持ちばかりですが」を、お返しをする際に用いた例文は以下の通り。
・先日はゴルフコンペに招いてくださりありがとうございました。こちらは気持ちばかりですが、感謝の品でございます。
単純に「お礼の品です」と表現するよりも、「気持ちばかりですが」と謙遜の意を込めることで、遠慮なく受け取ってくださいというニュアンスが伝わる。
「気持ちばかりですが」を使う際の注意点
「気持ちばかりですが」を使う際には、いくつかの注意点がある。ここでは、2つの注意点を紹介するので、実際に使う際に留意してほしい。
■贈答品をもらった際には使わない
「気持ちばかりですが」は、自分で贈り物をする際に使う謙遜の表現だ。したがって、相手から贈答品をもらった際に使うと失礼にあたるので注意が必要だ。
「先日はあたたかなお心遣いを、誠にありがとうございました」と素直に感謝を述べるのが良い。
■高級品を贈る場合には向いていない
「気持ちばかりですが」は、相手に対してへりくだって使う表現だ。贈答品が高級な場合、謙遜の意味が崩れてしまう。
つまり、「お返しに困るし、気持ちどころではない」と、受け手によっては嫌味に思われるかもしれない。
高級品を贈るのが適切なシーンならば、「私どもの日頃の感謝のしるしとして、お祝い品をお贈りします。どうぞお受け取りください」と、謙遜せずに伝えよう。