マイクロソフト社が開発したプログラミング言語「TypeScript」。同言語を使用するエンジニアの平均年収はいくらで、また、TypeScript案件の多い業界、職種はいったい何だろうか?
フリーランス・複業・副業の求人マッチングサービス「SOKUDAN」を運営するCAMELORSはこのほど、2024年最新のフリーランス・副業の「TypeScriptエンジニアの調査レポート」を発表した。
TypeScriptの平均年収
TypeScriptは言語年収ランキングの4位に位置し、平均年収は1,235万円となっている。中央値年収もそれに近い1,190万円。月収では平均で103万円、中央値は99万円と、高水準にある。時給でみても、平均6,124円、中央値5,903円と良好な水準となっており、TypeScriptが開発者にとって魅力的な言語の1つであることがうかがえる。
TypeScriptの案件数
TypeScriptの案件数は全体の11.0%を占めており、案件数ランキングでは4位に位置している。多様な分野でTypeScriptが利用されるなど、需要が非常に高い言語といえる。開発者にとってTypeScriptは就業機会に恵まれた選択肢の1つと言えるだろう。
TypeScriptの稼働日数
TypeScriptの開発者の稼働日数を見ると、週2〜3日が51.49%と最も多く、次いで週4〜5日が47.52%となっている。この2つを合わせると99%以上を占めており、TypeScriptの開発案件では週2日以上の稼働が求められることが多いようだ。
週3日以下の稼働に着目すると、週2〜3日と週1日を合わせて52.48%と、過半数を占めている。これは、TypeScriptの案件の中には、フリーランスや副業として携わるケースも少なくないことを示唆している。
ただし、週1日の稼働は0.99%とごくわずかであり、TypeScriptの開発は、ある程度まとまった時間を確保することが求められる傾向にあると言える。全体として、TypeScriptの開発者は、週2日以上の安定的な稼働が期待できる環境で働ける可能性が高いだろう。
TypeScriptリモート可否
TypeScriptの開発案件におけるリモートワークの可否に関するデータを見ると、フルリモート(在宅OK)が78.22%と最も高い割合を占めている。これに、リモート(一部)可の18.81%を加えると、実に97%以上の案件がリモートワークに対応していることがわかる。
このデータは、TypeScriptの開発がリモートワークと非常に親和性が高いことを示している。TypeScriptの開発者は、自宅やその他の場所から働くことができる環境を期待できるだろう。
一方で、リモートワークに対応していない案件は2.97%とごくわずか。TypeScriptの開発者にとって、リモートワークは標準的な選択肢の1つと言えるだろう。
TypeScript案件の多い業界
その他IT関連:25.74%
SaaS:16.83%
AI(人工知能):8.91%
その他人材サービス:8.91%
Web制作:7.92%
福祉・介護:5.94%
システムインテグレータ:4.95%
不動産テック:3.96%
IoT:2.97%
ヘルスケアテック:1.98%
TypeScriptの案件が多い業界を見ると、その他IT関連が25.74%と最も高い割合を占めている次いでSaaSが16.83%、AI(人工知能)とその他人材サービスがそれぞれ8.91%と続いている。Web制作も7.92%と比較的高い割合を示している。
これらのデータから、TypeScriptはIT関連業界全般で広く使われていることがわかる。特にSaaSやAI、Web制作などの分野で需要が高いようだ。
一方で、福祉・介護や不動産テック、IoT、ヘルスケアテックなどの業界でもTypeScriptの案件が見られるが、その割合は相対的に低くなっている。TypeScriptは主にIT関連業界で活躍が期待できる言語と言えるだろう。