精進潔斎に関連する言葉
精進潔斎に関連する言葉としては、次のものが挙げられます。
・精進料理
・精進揚げ
・精進落とし、精進明け
いずれも日常会話でも使われることがあります。それぞれの意味を見ていきましょう。
■精進料理
精進料理とは、肉や魚などの動物関連の食材を使わない料理のことです。野菜や豆類、穀類、海藻などを中心として料理を作っていきます。調理法は幅広く、次の五法(ごほう)を中心としてバラエティ豊かな料理を仕上げていきます。
・生
・煮る
・焼く
・蒸す
・揚げる
ただし、油調理をするときは、ラードやバターといった動物由来の油脂ではなく、大豆油や菜種油などの植物性油脂を用いることが一般的です。また、精進料理は味の調和を図るために、次の五味(ごみ)を取り入れることが多いです。
・甘味
・酸味
・塩味
・苦味
・辛味
それぞれ食欲増進やデトックス、血行促進などの効果をもたらし、バランスよく食べることで健康維持にもつながります。
精進料理は色にもこだわります。見た目を美しくするだけでなく、栄養バランスに配慮するためにも、次の五色を取り入れることが多いです。
・赤(トマト、にんじんなど)
・黄(かぼちゃ、ピーナッツなど)
・緑(ホウレンソウ、ブロッコリーなど)
・白(白菜、こんにゃくなど)
・黒(しめじ、黒豆など)
さまざまな食材を幅広く食する精進料理ですが、禁じられているものもあります。とりわけ匂いが強い野菜を五禁(ごきん)と呼び、避けるべきとされています。
・ねぎ
・にら
・にんにく
・しょうが
・らっきょう
■精進揚げ
精進揚げ(しょうじんあげ)とは、野菜類の揚げ物のことです。主に天ぷらを指して、「精進揚げ」と呼ぶことがあります。
参考:デジタル大辞泉
■精進落とし、精進明け
精進落とし(しょうじんおとし)とは、精進潔斎の期間が終わり、普段の生活に戻ることです。精進明け(しょうじんあけ)ともいいます。精進潔斎の期間中、肉食を断っていた場合なら、肉や魚を食べて精進落とし・精進明けをします。
参考:デジタル大辞泉
精進潔斎の方法を理解しておこう
精進潔斎は神仏に関わるときや努力をするときに使う言葉です。神社や寺社に参拝するときや祭事に関わるときは、適切な方法で精進潔斎をするようにしましょう。
また、神社や寺社によって精進潔斎の方法が異なります。参拝者や関係者に不快な印象を与えないためにも、それぞれのルールを守るように心がけましょう。
構成/林 泉