YouTubeによれば、2023年は同サイトにおいてショッピング関連の動画が300億時間以上再生されたという。これは、340万年分の動画を視聴したことに相当する膨大な量になる。
また、同年、購入判断に役立つ内容のYouTube動画(長尺動画、ショート動画、ライブ配信を含む)の視聴時間は25%以上増加した。
YouTube ショッピングのストアで「BASE」も利用可能に
そんな中、YouTubeでは日本のネットショップ作成サービスであるBASEとの提携を発表。2024年5月21日よりYouTube ショッピングの資格要件を満たしているクリエイターは、BASEを使って作成されたネットストアもYouTubeにリンクできるようになった。
これにより、ストアをリンクしているクリエイターは、ストアの商品を YouTubeで管理、自身のチャンネルの様々なところに商品を掲載、動画に商品をタグ付けをしたりすることができる。
さらにBASEのリアルタイムで在庫確認ができる機能を利用すれば、在庫切れになるリスクもない。この設定は、YouTube Studioの「ショッピング」タブから行なうことができる。
■YouTubeの動画上に商品のタグ付けができる
YouTubeでは、クリエイターが YouTubeショッピングの機能をシームレスに使えるように、ショッピング関連の機能をYouTube Studioの「ショッピング」タブに一元化して、以下のように管理しやすくした。
・タグ付けされた商品にタイムスタンプを追加し、特定の商品に適切なタイミングで注目させることが可能になった。これは、多くのクリエイターから要望があった機能だ。
・一度に複数の動画に商品をタグ付けできるようになった。
・ライブコントロールルームから直接ライブ配信に商品をタグ付けできるようになった。
今回の提携についてBASE代表取締役CEOの鶴岡 裕太氏は次のようにコメントしている。
「まず今回『YouTube』との提携を皆様に発表する事ができてとてもうれしいです。当社は創業以来、個人やスモールチームの皆様をエンパワーメントすることに注力してきましたが、今回の提携はそれをさらに大きく加速させる事ができるものになっています。
『BASE』は人数の少ないチームでも販促を強化できる機能開発に継続的に取り組んでおり、この度『YouTube ショッピング』との提携が実現しました。今後は、より多くのユーザー様に『BASE』を通じて『YouTube ショッピング』をご活用いただき、ショップのファン作りや集客、販促にきちんと貢献できるようサポートしてまいります」
また、これまでに YouTubeショッピングを商品の販売促進に活用してきたきまぐれクック氏は、次のように語っている。
「魚を捌いて美味しく食べるというコンテンツを配信していることから、少しでも多くの人に海鮮の美味しさを知っていただきたいと思い、ECショップ「かねこ道具店」を2023年にオープンしました。ここで2024年3月に販売したオオズワイガニは、動画の大反響を受け、3万2000 ケース(約 66t)を販売するほどの実績となりました。
お値打ちで美味しく食べられるものを動画を見ている人に知ってもらい、購入してもらうことで、日本の漁業がもっと盛り上がって欲しいと考えているので、これからもYouTubeショッピングを使った活動に取り組んでいきたいです」
関連情報
https://youtube-jp.googleblog.com/2024/05/YTShopping-BASE.html
構成/清水眞希