実際のスポットワークの流れ
実際に「メルカリ ハロ」を利用して、「ドミノ・ピザ 西麻布店」でスポットワークをする女性に取材した。
現在、転職活動中で、長期アルバイトができないため、時間がある時にスポットワークをしているという。スポットワークを始めたきっかけは、「使い慣れているメルカリのアプリから、メルカリ ハロに飛べたから」だという。ドミノ・ピザを選んだのは、趣味がバイクで、デリバリーの仕事が向いていると思ったからとのこと。
スポットワークをする店に着いたら、スマホを使い、QRコードでチェックイン。これで本人確認終了。
着替えて、注文が入るまで清掃や洗い物などの簡単な仕事をする。
注文が入ってピザが焼きあがると、いよいよ配達。
場所は地図アプリでわかるが、初回は念のため、店長に行きやすいルートなどを教えてもらう。
いよいよ配達。配達が終わり、決められた時間が来ればチェックアウト。その日のうちに振り込まれるので、友達と夜、会う場所を決めてその近くでスポットワークをして待ち合せることもあるそうだ。「接客業が好きなのですが、オフィスワークで求職をしているため、仕事が決まった後も週末などはスポットワークで接客業をしたい気持ちがある」とのことだった。
「ハードルの低さ」ゆえの不安を、どう払しょくするか
確かに知れば知るほど手軽で、「自分もできるかも」と思うが、手軽すぎていささか不安も感じた。単にメルカリに登録しているというだけで、履歴書も面接もなく働けるのであれば、昨今炎上しているバイトテロなどのリスクも高くなるのではないか。また、スマホの情報だけで決めてしまうと、ブラックな労働環境の職場にあたってしまうこともあるかもしれない…。
だが、そうしたトラブルについても、メルカリは視野にいれているという。「メルカリはこれまで、メルカリやメルペイで多くの方々の様々な取引環境を作り、安心な取引環境を実現するためのカスタマーサポート対応に取り組んできた。それを活かしつつ、メルカリ ハロでも皆様にとって安全な環境を作るために安全管理措置を講じていきたい」(株式会社メルカリ 執行役員 CEO Work 太田麻未氏)。具体的には、適性に合わないクルーや迷惑行為を行うようなクルーの場合、そういう報告があった人はそれ以降、働くことができないようにしていく機能や、クルーと働き先が互いに評価しあう機能をこれから作っていき、お互いにしっかり評価をし合うことでプラットフォームの環境を改善していくという。
「スポットワーク業界にメルカリが参入することで、より多くの方に『働く』ことを気軽に体験でき、好きなことややりたいことを実現できる世界を作っていきたい。そのためにも、我々がマーケットリーダーになっていくサイズ感を目指して、今後も事業推進をしていく」(太田麻未氏)
取材・文/桑原恵美子
取材協力/株式会社メルカリ