ビジネス上のコミュニケーションとしての”Z世代のトーク”は、他世代と比較してどのような傾向があるのか。また、Z世代に対する”上司”のコミュニケーションが他の世代に対するものとどう異なるのか。
商談や指導力などコミュニケーションのAI検定を行うコグニティはこのほど、上場企業7社・計435人を対象として各社内外での世代間コミュニケーションの差をAIによって検定した結果として「Z世代のコミュニケーション特性 2024」を発表した。
Z世代に対する1on1の時間は「CLOSED質問」の数が42.9%増加
Z世代への1on1では、上司は他のどの世代相手よりも「CLOSED質問」の数を増やしてしまうことがわかった(Z世代27.3回に対して、Y世代19.1回となり、43%増)。Z世代の1on1の時間が平均26.5分であることを考えると、この数値は約1分に1回は、CLOSED質問をしていることを示している。
一般的に、1on1では詰問調に聞こえるCLOSED質問ではなくOPEN質問を使うことで、部下の考えを引き出すことが求められることを考えると、Z世代向けの1on1がいかにうまくいっていないかを示していると言える。
Z世代ほど上司との「会話量が少ない」、X世代比較で72.3%になる
同じ機会・時間で設定されても、世代が若いほど1on1中の発言量が減ることが明確にわかる。上司の前では若年層ほど「話しづらくなる」ことが明示される結果となった。
1on1全体の中での発言割合で見ても、全体の半分を下回るのはZ世代のみとなっており、平均的に1on1の傾聴スキルとしてうまくいっていない状況と言える。他の分析項目を見ても、Z世代に対する話し合いに苦労しているように見られるが、上司としてはいかに「話してもらうか」のための準備が必須であることが示されている。