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「いずれか」はどちらかを指す言葉だが、曖昧な覚え方からつい誤用をしていないだろうか。意外に間違った認識をしているケースが見られるため、活用シーンが多いことも踏まえ完全な理解を目指したいものだ。
本記事では「いずれか」の意味・正解や、例文ピックアップしながらの使い方などを解説していく。注意点と言い換えも補足するので、スマートに使えるよう学んでいって欲しい。
「いずれか」の意味とは?
■「いずれか」「いづれか」正しいのはどっち?
標準的なのは「いずれか」なので、こちらを使うようにしよう。
■意味
「いずれか」を、辞書で引いた意味は以下の通り。
1 (打消しの述語で応じ、反語の意で結ぶことが多い)多くある中で、どれが…か。どちらが…か。 「生きとし生けるもの、—歌を詠まざりける」〈古今・仮名序〉 2 どれもこれも。どちらも。 「—愚かなるはひとりもなし」〈浮・織留・三〉 引用:デジタル大辞泉(小学館) |
「いずれか」は「どちらか」といった表現でも伝わる。
ただし、「どっち」という言い方はカジュアルになるため、TPOに合わせて使い分けよう。
「いずれか」の使い方
「いずれか」は、複数の使い方ができる上に難しくない。使いやすい2種類の例文を紹介していくので、早速見ていこう。
■選択肢を提示する際の例文
「いずれか」は、何かを相手に選んでもらう際に以下のように使うことができる。
・特典のミニフラワーは、「ブルー」「イエロー」「ピンク」「オレンジ」の4色いずれかよりお選びになれます。
選択肢がもっと増えた場合は、「以下のいずれかからお選びください」という言い回しもおすすめだ。
■日程を抽象的に伝える際の例文
「いずれか」は、確定日でない日程を伝える時にも、以下のように使える。
- スムーズにいけば第三週の火曜日まで、厳しい場合でも第四週の火曜日まで、いずれかに再度ご提案をします。
お得意様に営業マンが提案する際の一コマである。日程の話なので、営業と得意先だけでなく、自身と知人友人などにも使えるだろう。
「いずれか」を使う際の注意点
■「いずれ」との混同に気をつける
「いずれか」でありがちな間違いとして、「いずれ」を混同するケースがある。
「いずれ」という言葉には「近くない将来」という意味も含まれるため、誤解されることが多い。
■ビジネス文書の提出時の表記揺れに注意!
「いずれか」を正確に使うためには、誤用に気をつけることが重要である。「いづれか」と書かないように注意しよう。特に、顧客や得意先にメールで文書を送る際は注意が必要だ。
文章を作成する際は、必ず一度校正を行い、誤用がないかを確認することが大切である。自動校正ツールを活用するのも良い方法だ。
「いずれか」の類義語・言い換え表現
「いずれか」には、四字熟語を含めた類義語がいくつかある。シチュエーションに応じて使い分けられる言い換え表現を紹介するので、ぜひ覚えておこう。
■二者択一
一番相互活用してほしいのが、簡単に把握できる「二者択一」である。AとBがあれば、どちらかを選ぶという単純な意味合いを持つ。
■取捨選択
「いずれか」の類語として、「取捨選択」も覚えておくと良い。取捨選択は、必要のないものを捨て、必要なものを選ぶことを指す。