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部下の主体性を重視しすぎている組織ほど成果が出ない理由

2024.05.23

目標を廃止していこうという試みが少し前に見られました。ですが、それは適切なのでしょうか。本記事では、目標管理・設定をする重要性を解説してきます。

目標管理・設定の目的とは?

チームの目標設定は、チームがゴールに近づいている度合いを計測するための手段として活用します。これが大前提です。

なぜなら、達成度を計測出来ないと様々な不都合がチーム内に生じるからです。例えば、チームの目的達成にむけて進捗しているのか分からないので、達成感ややりがいを感じられない。チーム内で自分がどれだけ貢献できたのかが曖昧で成長実感を得られない。何を基準に給料が払われているのか不明で不安。つまり、ゴールに対して自分たちがどこにいるのかを明確にし、チームをモチベートできるのが目標管理なのです。

明確な目標でないと、組織はおかしくなる

目標設定は今、自分たちがどこにいるのかのミチシルベです。このミチシルベが曖昧な状態ですと、部下は迷ってしまうということになります。

つまり、明確な基準をもって計測できるのが、目標設定と目標管理を行う絶対条件だということです。逆に言えば、評価する人の主観や感覚といった、明確でない基準が入り込む目標は、「ゴール位置が明確にならない目標」になってしまうということがおわかりいただけるでしょう。

例えば下記の例を見比べてみましょう。

この2人を比較したときに、どちらがゴールに近いのでしょうか。

例えばゴールを営業成績のみで判定するのであれば、Aさんは過達。Bさんは未達です。
ところが「やる気」といった定性目標を加えてしまえば、両者2名は同程度の目標達成度となってしまうかもしれません。

定量目標はゴールを明確に示せます。しかし定性目標は示せません。それは、定性目標100%達成とは、どんな状況か可視化しづらいかつ、その定義があいまいだからです。

そのイメージを正しく部下に伝えられますでしょうか。これができなければ、定性目標はミチシルベとならず、ただ理不尽な目標として、結果を出している人を離職に追いやるリスクさえあるのです。

だからこそリーダーは数字で測れる目標を設定しなければなりません。

目標設定は上司がするのが吉

部下を育てるために、または主体性をもって働いてもらうために部下の目標設定を部下自身に決めさせる、という組織マネジメント上の手段を取られた経験のある方や、その様な環境下で働いている人を知っている人は多いのではないでしょうか。もちろん一理ある手段なのですが注意点があります。代表的な例は以下のような点です。

・ 人間は易きに流れる生き物で、自分で設定した目標が未達でも不足と正面から向き合えないので成長速度が明らかに遅くなること。
・ 部下自身が設定した目標なのに報酬は組織が払うという永続しない矛盾した仕組みや社風が気づかぬうちに構築されてしまうこと。
・ 組織の目的達成のために構成されたチームであるにもかかわらず、部下自身が自分の目標を設定できるため、組織の目的達成とは関係ない所に目標が設置されてしまうこと。またそれを組織が否定できないため明らかに組織の成長速度が鈍化すること。

もちろん部下の意見を聞かず全くのトップダウンで設定せよ、という話ではありません。部下の意見や情報もボトムアップで吸い上げながらも、上司が部下の目標を最終決定する、という仕組みづくりを推奨するのがよいでしょう。

報酬を払う側が、報酬を払う条件を設定する=部下の目標は上司(組織)が最終的に決定するという自然な流れです。部下に主体性の発揮を求める、部下を育てる、、、とつい耳障りの良い言葉を揃えてしまいがちですが、そのまえに上司自身が、正しい目標設定ができているのか、を見直したいところです。

目標設定は評価制度(賃金制度)に繋げていく必要がある

メンバーが達成度や貢献度、成長実感を得るために計測可能な目標設定が必要であり、またそれを上司側(報酬を払う側)が設定して、部下の成長が促進されるような組織マネジメントを実行していく必要性をここまで解説しました。

最後に目標設定と評価の連動の必要性について簡単に触れさせて頂きます。

メンバー一人一人は生活の糧を得るためにも組織に所属しています。

そのため、最終的には、評価されれば給与も上がる構造を構築する必要があります。ですが、そこまでの権限がないという方は、まずご自身の部下を定量的にマネジメントしていくことから始めてみてください。結果重視のチームは、求められる結果に近づきます。あなたのチームが結果を出し続ければ、組織はあなたの意見に耳を傾けるはずです。

この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です。

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