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玉川徹が直撃!定年後に趣味の乗馬を仕事にした元製薬会社営業マンのセカンドキャリア

2024.05.28

好きな仕事に関わるとやりがいが生まれる

玉川 興味を持っていた乗馬の仕事とはいえ、新しい職場で働くことに対する抵抗感や大変なことはありましたか?

岡本 現在は人が集まる商業施設の店頭イベントでポニーと触れ合ってもらい、会員になっていただける人の勧誘をしています。馬自体は好きだったものの、一般の人への声掛けは経験したことがなく、以前まではB to Bで現在はB to Cという仕事内容の違いもあり、最初は正直、戸惑いました。馬に関わる仕事でなければ、続けてこられなかったと思います。

玉川 「好き」ということで言えば、私はテレビが好きで、テレビ局に入社しました。その一方、仕事は我慢することが当たり前で、その対価としてお金=給料がもらえるという考え方もあります。

岡本 製薬会社に勤めていた時は、我慢するのが当たり前という感覚でした。今の仕事も、最初はその意識が抜けなかったと思います。でも今は、お誘いした人が会員になって馬と楽しむ姿を見るのが、うれしくて。〝給料は我慢の対価〟という感覚は少し薄らいだような気がします。

玉川 昨年6月から働き始めて、すでに9か月がたち、心境はいかがですか?

岡本 仕事にも慣れて、戸惑いも羞恥心もなくなりました。乗馬クラブの会員にも復帰し、乗馬の技術も少しずつ上達しています。一般の人に乗馬の魅力を伝える際、自分の乗馬経験がすごく生きていると感じます。一般の人に話す内容も最初は稚拙でしたが、回を重ねてアップデートできるようになりました。「馬に乗ると楽しい!」という潜在的な欲求に応えられる点も、モチベーションを保つ要因になっている気がします。

時間をつくって好きなことにチャレンジしてみて

玉川 岡本さんのように、60歳を過ぎてからも自分の好きなことに関連する仕事に楽しく励むためには、どのような視点が必要だと思われますか?

岡本 まずは興味のあることを始めてみることで、喜びにつながることがあると思います。私自身はかつて乗馬を楽しんだ経験が、今の仕事につながりました。働き盛りの皆さんも時間をつくって、好きなことにいろいろ挑戦してみてはいかがでしょうか? 体験しておくと後々に生きることがあるし、多くの人たちと接することが、仕事にとっても、その後の人生にとっても大切だと思います。

好きなことなら上達も早い!趣味を起点とする仕事の見つけ方

好きなことなら上達も早い!趣味を起点とする仕事の見つけ方岡本さんは退職後、25年ほど前に楽しんだ趣味を再開しようと乗馬クラブのことを調べていたら、スタッフの仕事を見つけたという。今まで経験してきた趣味を含め、自身の人生を振り返ることが、好きなことを仕事につなげる大事な視点なのだ。

【今回のまとめ】

 岡本さんはポニーを連れて会員募集の営業をされています。馬の会社だからこそ仕事として選んだわけで、そういう意味では、私と非常に近い部分があるなと感じました。私もテレビが好きで入社したのに、本意でなかったワイドショーに配属されてしまいます。気の進まない仕事でも、好きなことに関わることなら気持ちはキープできるし、何かしらのやりがいを見つけられるものです。乗馬の仕事がインストラクターだけではないように、好きを仕事にするという視点を広げれば、様々な職種や選択肢があります。好きを軸に今を見つめ直すとともに、今後の仕事についても「好き」を軸に考えてほしいと思います。

多少の我慢ができる好きなことを一生の仕事にしよう

玉川徹玉川徹さん
テレビ朝日系朝の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』のレギュラーコメンテーター。4月からはパーソナリティーを務めるレギュラー番組『ラジオのタマカワ』(TOKYO FM/毎週木曜日11:30〜13:00)がスタート。

取材・文/柿川鮎子 撮影/湯浅立志(Y2)、編集部 取材協力/乗馬クラブ クレイン東海

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