好きを仕事にしている人を訪ねて今回は乗馬クラブのスタッフを取材!
乗馬クラブクレインは全国展開の会員制乗馬クラブ。岡本俊二さんが営業スタッフとして勤務しているのは三重県の長島スポーツランド内にあるクレイン東海で、東海地区では最大規模。約120頭の馬とポニーがいる。
製薬会社で営業マンだった岡本俊二さん(65歳)。馬が好きで乗馬の趣味を再開しようとしたことが、現在の仕事につながった。会社の退職時に感じた社会と関わる大切さや、「好き」が転じてたどり着いた新しい仕事について、玉川さんと語り合ってもらった。
好きなことに関係する仕事って実はたくさんある!
モチベーションをキープできる職場を探そう
玉川 岡本さんの前職と、現在の仕事を始めたきっかけを教えてください。
岡本 前職は製薬会社に勤務しており、原料を企業に売るB to Bの営業職でした。毎日忙しくて余裕がなく、退職後について真剣に考えてはいなかったです。
昨年6月からは週3日で、クレイン東海という乗馬クラブに勤務しています。約25年前に趣味で乗馬を体験し、最初はその再開が目的でした。乗馬クラブのWebサイトを検索しているうちに、スタッフ募集のお知らせに興味を抱き、営業部で働き始めたというわけです。
玉川 定年後に新しく趣味を探す人もいらっしゃいます。働かずに趣味だけで生きていこうとは思わなかったのですか?
岡本 そう思ったこともありました。でも、実際に会社を辞めてみると「社会とのつながりから自分が外れてしまった」という感じを受けました。企業で働けば、いろいろな意味で社会に参加し、世の中に貢献できる。特に私が担当していた仕事は相手企業とのコミュニケーションが必須だったので、それがゼロになったギャップを強く感じたのかもしれません。もちろん、趣味だけで生きるとなると、働いた対価(給料)を得られませんし。
玉川 趣味だけではお金を稼げません。
岡本 「社会のつながりから外れた」と言いましたが、給与を得られないという点も、社会との隔たりを感じた理由のひとつかもしれません。