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何らかのきっかけによって、人を信用できなくなってしまうことがあります。不信感があると本心で繋がることができず、人と関わることが辛くなりますよね。
そこで今回は、人を信用できないのはなぜなのか、考えられる原因を解説します。また、人を信用できない気持ちを改善するための方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「人を信用できない」のはなぜ? どんな理由が考えられる?
どうして人を信用することができなくなってしまったのでしょうか。主な理由をご紹介します。
(1)いじめられた経験がある
よくあるのは、小学生、中学生の頃に受けたいじめによって、心に深い傷を負ってしまうケースです。クラス全員から無視されたり、仲の良い友だちや先生も見て見ぬふりで助けてくれなかったりしたことなどがあれば、その後も人と接することが怖くなって避けがちになることも多いです。迷惑をかけたくないからと、家族にも打ち明けることができないでいる人も多く、心の傷を1人で抱えてしまうのです。
(2)失恋や離婚をしたことがある
失恋や離婚をしたことがきっかけで、人を信用できなくなるケースも多くみられます。愛がなくなって別れた場合はもちろんのこと、不倫や浮気を経験したり、親などによって引き裂かれたりすると、不信感が広がってしまうようです。
振られた自分には魅力がないのだと思い込むと、恋愛をする気持ち自体が湧かなくなってしまうことも。また、相手に過度な期待をして、期待に沿う言動をしてもらえなかったことで不信感を抱いてしまうケースもあります。
(3)自己嫌悪がある
人間関係で傷つくような大きなきっかけがない場合でも、漠然と人を信用できなくなるケースもあります。いつもうまく振舞えない自分に自信がなくて、自己嫌悪していると、自分のことが信じられなくなります。
すると、「みんなも私のことが嫌に違いない」と他人から悪く見られていると感じやすく、それが原因で他人を疑ってしまうことがあるのです。
不信感の目的とは?
どんな感情にも、それを感じる目的があります。「人を信用できない」気持ちを持ち続けることには、どんな目的があるのでしょうか? 見ていきましょう。
私たちは、何らかの痛みを経験することによって、もう人を信用できないと感じます。不信感の目的は、「もう二度と傷つかないように、自分の心を守るため」なのです。ところが、人との繋がりが切れてしまうことで、孤独感や寂しさを抱えるようになります。
また、傷つきたくない気持ちが強いと、無意識のうちに相手をコントロールしたくなります。想定の範囲内であれば、傷つくリスクが減ると感じるからです。でも、コントロールされて良い気分になる人はいないので、人間関係が悪くなることが多いです。
もともとは、自分の心を守るために生まれた不信感なのですが、孤独感や寂しさ、恐れ、不安などを感じるようになって結果的に自分を苦しめてしまうのです。
「人を信用できない」を改善する方法
では、人を信用できるようになるにはどうすればいいのでしょうか。その改善策について紹介します。
(1) 人を信用できるようになりたいという意志を持つ
「人を信じられるようになりたい」「不信感をなんとかしたい」という気持ちを持つことが何よりも重要です。この意志の力を使うことで、悪循環のスパイラルから抜け出すきっかけを作れるようになります。
(2) 過度な期待をするのをやめる
人を信用できない人の中には、特に親密な相手に対して、過度な期待をしてしまうケースがあります。でも、人は自分の期待通りに動かないもの。「相手にこうであってほしい」「こんな反応をしてほしい」と期待するのは止めましょう。相手をコントロールすることなく、自分がどうしたいのかを大切にして素直に行動していくことが大切です。
(3)少しずつ信じて、自分をオープンにしていく
この人なら大丈夫かもと感じた人に、少しずつ自分をオープンにしていきましょう。例えば、自分のことを話してみたり、簡単な仕事を振ったり、迎えに来てもらったりするなど、ちょっとしたお願いをしてみるのも良い方法です。
出来る範囲で構いませんので、いつもの自分から少しはみ出してみるのがポイントです。自分から信じていく姿勢を持つことで、信頼関係に繋がっていきます。
(4)チャレンジしたこと・出来たことはメモする
チャレンジをしたことや出来るようになったことは、メモしておくと、自分の変化がよく分かって励みになります。ちょっとしたお願い事が出来るようになった、褒められた時に素直に受け取れた、自分から声を掛けることが出来たなどがあれば、たくさん自分を褒めてあげましょう。
(5)自分の長所を認める
不信感をなんとかしたいと思っている人は、相手をよく観察していることが多く、ちょっとしたことにもよく気が付く上、人への気遣いや優しさ、思いやりを持っています。
そういった長所をきちんと認めていくことで自己評価が上がれば、人間関係においても安心感を持てるようになるでしょう。
(6)専門家の力を借りる
専門家の力を借りて、カウンセリングを受けてみるのも良い方法です。数ヶ月してカウンセラーとの間に信頼関係が築かれていくと、それがきっかけとなって不信感が癒されていくことが多いようです。また、グループセラピーに参加してみるのも良いでしょう。
「人を信用できない」気持ちは少しずつ癒やしていこう
人を信用できないのは、過去の傷ついた経験から来ていることが多いものです。勇気は必要ですが、人を信じられるようになりたいという気持ちを大切にしましょう。
人との関わりの中で生まれた痛みは、やはり人との関わりの中で癒されていくことが多いものです。人を信用できない気持ちを少しずつ癒やし、かたく閉めていた心の扉を開けていきましょう。あなたが人と心から繋がれますよう、応援しています。
文/高見 綾
心理カウンセラー|“質上げ女子”のお悩み相談。カウンセラー養成コースで豊富な臨床経験を積み、心の世界で学んだことを現実に活かすアプローチに高い評価をいただく。相談数3千超。著書は『ゆずらない力』(すばる舎)。