大手ドレッシングメーカーの挑戦!新しい気づきとなる商品の提案
浅子さんはドレッシング開発に携わって14年のベテラン。理研ビタミンの主力商品であるドレッシングの開発は、浅子さんを含む3名のチームで行ない、半期に1本のペースで新商品の提案をしているという。
「ドレッシング業界は、当社のようなメーカーから地方のお醤油屋さん、小さい自治体のオリジナルドレッシングなど商品数が多い市場です。その中でも、売れ筋の味のシリーズ商品や提案性がある新しい商品などさまざまなタイプがあります。今回の謎ドレッシングは、お客様にとって新しい気づきとなるような面白い商品を提案したいという想いで開発しました。シリーズ商品の新商品ではなく、純粋な新商品の開発でしたが、社内にも『新しいことをどんどんやったら良い』という雰囲気がありましたね」
メーカー色をあえて出さないパッケージデザイン
今回の商品は、ドレッシング棚の中でも、こだわりの商品が置かれるゾーンをターゲットとして商品開発が進められた。パッケージデザインにもこだわったと浅子さんは語る。
「普段はリケンとして商品を出していますが、今回はメーカー色を出さないよう、企業ロゴのRマークをあえて入れないデザインにしています。Rの文字自体はのせていますが、デザインの中に紛れ込ませているんです。今回のパッケージは、インドカレー屋さんをイメージし、異国情緒あふれる色合いと、遊び心を感じられるデザインに仕上げています。いい意味でリケンらしくないデザインに仕上がりました」
発売直後から話題を集めた「謎ドレッシング」
味に自信のある商品だったこともあり、業務用商品の販売からスタートしたという。商品販売後の反響について浅子さんは次のように話す。
「2023年2月に業務用商品を販売し、早速SNS上で話題となりました。3月に190mLの家庭用サイズを一部の流通に限定して販売し始めると、『なかなか手に入らない』などの声が増え、さらに話題性が高まっていきましたね。話題の高まりとともに、当初予定していた発売日を前倒しし、8月に全国発売となりました。お客様からは『やっと手に入った』という声や、通っているインドカレー屋さんと比較した味の評価などの声が多く寄せられました。彩りがいいオレンジのドレッシングでもあるので、キャベツにかけるだけでお店のようになるなどの声もいただいています」