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「僕らは一度下駄を履かせてもらってる」芸歴10年目のかが屋がNO.1にこだわる理由

2024.05.13

■インタビュー連載/ハタラキズム

加賀翔(左)、賀屋壮也(右)

2014年、東京学芸大学の校舎裏。喫煙所で紫煙をくゆらせながら気怠げに次の授業を待つ生徒たちの傍ら、なぜかコントの練習に全力を注ぐ男たちがいた。

芸人・かが屋。今年で結成10年目のコンビだ。

正直、わけがわからなかった。コンビのロン毛担当〝賀谷くん〟(当時は全くのロン毛ではない)は、筆者にとって大学時代の級友である。同じように受験をして、同じ教室で学んで、それから同じく教育実習へ行って、就職して……となるはずが、「実習の申請、出し忘れたわ!」と飄々と言ってのけた彼は教育実習の現場には現れず、校舎裏で心底楽しそうにコントをしていたのだから。

〝普通〟が何かはわからないが、彼はきっと同級生のみんなが選ぶ〝普通〟を選択しなかったように思う。そこには〝普通じゃない〟奇跡の出会いがあった。

10年前、ファミマに転がっていた衝撃の出会い

「僕が通っていた東京学芸大学ってほとんどの学生が卒業後は教員になるところで、大体の人はすでに進路が決まっていたんです。それも、堅実な方向に。そんな中で、僕はどうするべきかわからなかったんですよね。正直、先生になりたいとも思っていなかった。将来のことは真面目に考え出すと怖いっていうのはわかっていたから、深く気にせず『毎日楽しくて、違うことがしたい』って漠然と思っていました。(企画の)ハタラキズム的には全然駄目な価値観だと思うんだけど(笑)」(賀屋)

「僕はとにかく『面白い人がいるところに行きたい』という気持ちがあって、19歳の頃に地元の岡山を出て大阪吉本に飛び込みました。 というのも、通っていた高校が本当におもしろくなかったんですよ。

当時、授業中におもしろいことを書いたプリントを回すみたいなクラスのノリがあったんです。それで、ある日回ってきたプリントにちんちんの絵が描いてあって、その下にはひらがなで『おちんちん』って書かれてた。それを僕以外がものすごく笑っているのを見た瞬間、『あ、無理だ』と思いました。自分がおもしろいと思えることを共有できない空間が途端に面倒になって、そこからもう高校には行かなくなりました」(加賀)

何となく大学に通う賀屋さんと、高校を中退してひと足先にお笑いの世界へ飛び込んだ加賀さん。2人が抱えていたのは。180度方向性の違うバックグラウンド。だけど、そこには共通して「何かおもしろいこと」への執着に取り憑かれる惰性的な毎日があった。

その後、大阪吉本で同期たちの才能に打ちのめされた加賀さんは、紆余曲折ありながらも「本気でコントをやりたい」と一念発起して上京。バイト先として選んだ東京学芸大学横のファミマに、図らずも運命の出会いは転がっていた。

「賀屋に出会ったのは、バイトしていたコンビニの忘年会。僕は居心地が良くなくて、ずっと喫煙所にいました。そしたら、急に耳元で『バナナマン、好きなんだって?』と囁かれたんです。痴漢のボリュームで話しかけてきた変態こそが、そう賀屋です」(加賀)

「僕は伝説にしたかったんですよ、出会いを。壁にもたれかかりながら声をかけたら、『何だよ』って振り返るのが定石でしょ。それを耳元で囁いたのは確かに演出ミスだったかもしれない」(賀屋)

収支マイナス2万のままじゃ終われない芸人人生

「まさかコンビを組むなんて、露とも思わなかった」と口をそろえる2人だが、この出会いがなぜ10年にも及ぶ現在の芸人人生へと繋がることになったのか。その理由を問えば「最初のライブでめっちゃスベったから」だと再び口をそろえる。

「お互いに誰かとやるためのネタ、誰かに渡すためのネタをすでに書いていたから、試しにやってみようという話になったんです。それで、初めて出た『なかの芸能小劇場』の舞台で、それはもうめちゃくちゃスベった。初舞台のくせに小道具とか、衣装とかに2万くらい使っていて……。別にお金をかけてなかったら良かったんですけど、お笑いの収支がマイナス2万のままで人生終われないと思ったのがきっかけですね。

当時の賀屋は僕に対してもかっこつけていたところがあって平然としてたけど、『このままじゃ終われねぇよな』ってニュアンスはたぶん彼の中にもあったと思います」(加賀)

「大学の友達がせっかく来てくれたのにスベり倒していたから、『ああ、これからもっといいとこ見せなきゃ』って心に決めました」(賀屋)

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