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食と農のコンソーシアムから生まれたサステナブルなコラボフード3選

2024.05.12

3.さとゆめ×800°DEGREES×山形河北町のレストランメニュー開発

全国各地で、地域活性化やローカルビジネス創出を支援する株式会社さとゆめが、都内や横浜で飲食・物販店「800°DEGREES」や「2416MARKET」を運営する株式会社STABLESと協働し、「まちのテーブルと地域をつなぐ」をコンセプトとした「Sato alla Tavola」プロジェクトを進めている。

800°DEGREES店舗における地域食材を使ったオリジナルメニューの開発・提供のほか、地域の生産者との交流食事会、産地直送マルシェ、地域の食文化や生産者などを紹介するメディアの展開などを進めていく。

シェフが地方の生産地を訪ねて食材を選定

今年2月には、国産イタリア野菜の名産地・山形県河北町とコラボしたメニューを800°DEGREES NEWoMan新宿店にて期間限定で提供した。メニューはSTABLESのシェフやスタッフ自らが河北町の生産現場を訪れて考案した。

さとゆめのディレクター 八間川結子氏は、コラボの経緯について次のように話す。

「弊社が出資する河北町の地域商社・かほくらし社では、河北町で西洋野菜の生産に取り組む『かほくイタリア野菜研究会』など、町の生産者と連携し、生産から販路開拓まで一貫して取り組んでいます。この企業や町の魅力・活動を飲食業界だけでなく、一般の消費者様にも知ってもらいたいという思いから、現地ツアープログラムの造成実施などに取り組んでいます。その取り組みの一環で、めぐるめくプロジェクトに出会い、もっと河北町の生産者や生産地について発信し、つながるきっかけを作りたいと考え、問い合わせました」

オリジナルメニュー例「窯焼きタルティーヴォのシーザーサラダ」

オリジナルメニュー例「千日和牛のローストビーフとストラッチャテッラのピッツァ」

今回、開発されたメニューは、コラボによってどのような特徴が生まれたのだろうか。

「ただ単に地域の食材を使うだけでなく、生産者や生産地の文化・風土などが料理人やメニューを介して伝えられることで魅力が伝わり、一層美味しく、豊かなテーブルになると思っています。そのためSato alla Tavolaで開発するオリジナルメニューは、800° DEGREESのシェフ・スタッフが実際に河北町や地域を訪れ、生産者の田畑を周り、話した上で開発しています。食事交流会では参加者が直接、生産者やシェフに話を聞けますし、お店で注文いただく方にも読み物を添えたメニューブックをお渡ししたりして、食材だけでない地域の魅力が伝わるように工夫しています」

実際、食事交流会に参加した人からは「知らない地域の魅力を発見できるのでまた参加したい」「河北町を訪れたい」などの声が挙がっているという。

商品開発などを通じて、地域活性化につなげるのが同プロジェクトのねらいでもある。三菱地所の広瀬拓哉氏は「日本の生産や加工のタベノモヅクリは、人口減少が進むこれからの地域づくりにつながる」と話す。これらの商品やメニューは、サスティナブルな側面と共に、企業同士、地域同士がつながり合うことの新たな可能性も期待できる。今後も、さらなる面白いコラボが生まれることを期待したい。

文/石原亜香利

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