ジョハリの窓を行う際の注意点
メリットがいくつかあるジョハリの窓ですが、実施するに当たって注意点があります。ジョハリの窓を効果的に行うための注意点や、嫌な思いをするメンバーを出さないようにするための注意点について解説します。
■お互いをよく理解しているメンバーで行う
ジョハリの窓のメリットを生かし、効果的に実施するためには、参加するメンバーがお互いをよく理解している必要があります。ジョハリの窓は自己分析だけでなく、他者の分析も行うため、お互いの性格や特徴を把握しているメンバーで行いましょう。お互いを理解しているメンバーで行えば、正確な評価を得られます。
また、結果を共有する際に自己開示をするため、メンバー同士の信頼関係が確立されている必要があります。自分のネガティブな面をオープンにするケースも考えられるためです。
■ネガティブワードは使わない
ジョハリの窓の実施によって、他者から自分がどう見えているのかを知ることになります。メンバーが傷つかないように、他人を評価する際はネガティブワードを使わないようにしましょう。
ジョハリの窓は、短所を指摘したり、追及したりするのが目的ではありません。メンバー同士の理解を深め、ポジティブな変化を促すために行うものなので、ネガティブワードは不要です。
しかし、人によっては、直接的なネガティブワードがなくても悲観的に捉えて落ち込むことがあります。
例えば、参加したメンバーから『元気』という評価がもらえなかった場合、「自分は暗いと思われている」と受け取る人がいる可能性があります。ジョハリの窓を行う際は深刻になりすぎず、楽しみながら行う姿勢も大切です。
■向いていない人に無理強いはしない
自己分析や自己開示がストレスになる人や、プライバシーを重視する人は、ジョハリの窓への参加に抵抗を感じる可能性があります。ジョハリの窓に向いていない人には、参加の無理強いをしないようにしましょう。
自己分析を通じて、個人のコンプレックスや過去のトラウマに触れるケースもあります。他者に分析結果を開示するのは、参加に前向きではない人にとって、大きな負担になるでしょう。
ジョハリの窓を実施する際は、参加するメンバー同士の心理的な快適さを保ち、無理のない環境で進めることが重要です。
ジョハリの窓を上手に活用しよう
ジョハリの窓は自己理解を深めるだけでなく、チーム内のコミュニケーション活性化と信頼関係の強化を促進できるフレームワークです。実施の際は、信頼関係のあるメンバーを集め、ネガティブワードを避け、参加するメンバーに無理強いをしないことが大切です。
深刻に受け止めすぎず、楽しみながら参加すれば、個人とチームが成長する機会を引き出せます。ジョハリの窓を効果的に実施し、職場環境の充実を目指しましょう。
構成/編集部