青山先生の懐の深さ
『名探偵コナン』にはほかの作家が描く公式スピンオフ作品が3つ存在する。そのひとつは何とギャグマンガだ。誕生秘話、制作工程についてそれぞれの先生に聞いた。
〈公式スピンオフギャグ〉
見た目はタイツ、頭脳はピュアな主人公!
『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』
かんばまゆこ 原案/青山剛昌
『名探偵コナン』でおなじみ、全身黒タイツのようなビジュアルの〝犯人〟……。ある男を殺害するために犯罪都市・米花町へ降り立ったソイツの名は「犯人の犯沢さん」。『名探偵コナン』を全巻読んでいる人も、そうでない人も楽しめる。(既刊8巻)
かんばまゆこ先生に聞きました!
主人公が犯人という驚きの設定ですが、誕生したきっかけは?
「当時の青山先生の担当編集さんにお声がけいただきました。もともと探偵ギャグを描いていて、コナン好きもバレバレで。当時の編集長に犯人が人気と聞いて、こんな設定に(笑)。ただ、犯人はコナン世界だと絶対逮捕されるよなー、主人公交代制かなーと悩んでいたところ、『……そうだ! すぐ殺さなくても〝未来の犯人〟なら黒タイツ姿でいいってルールにしよ!』と構想が固まりました」
青山先生へ企画を提出する際には神に祈る気持ちだったそう。
「面識もない、単なる1ファンですから(笑)。1話目のネームで企画のOKをいただいた際に、青山先生から『愛がある』と言っていただき、すごくうれしかったです。2話目以降は『好きに描いていいよ』と言われたそうで、愛があればNGなしと受け取り、思いっきりやっています。米花町ランドのアトラクションに一緒に乗るような作品になればいいなぁと思って描いています。皆さんも犯沢さんとレーッツ生還!」
『名探偵コナン』のキャラも多数登場!
作画はかんば先生いわく、「あまり似せる気がないキャラを混ぜて(主にコナンくん)、似てるかどうかのハードルを下げ、期待してなかったのにたまに似てるコマがあってちょっと嬉しいとお得感を出す作戦」とのこと。/1巻
DIME6月号は読みごたえたっぷりの「名探偵コナン」50ページ大特集
DIME6月号は今年連載30周年を迎えた「名探偵コナン」を約50ページにわたって大特集! 全世界累計部数は2.7億冊を突破、昨年公開の映画『名探偵コナン黒鉄の魚影(サブマリン)』は初めて興収100億を突破するなど進化を続ける超人気作品の魅力を徹底取材!
連載30年の歩み、愛され続ける理由、コナン沼にハマった著名人インタビュー、担当編集が明かす制作の舞台裏、コナンで身につくビジネススキルなどあらゆる角度からコナンの魅力を紐解きます。