「名探偵コナン」が30年にわたって愛され続ける理由

暗号解読

重なり合う暗号が、ラストで収まるスッキリ感
〔揺れる警視庁 1200万人の人質〕

暗号で書かれた爆破予告にコナンたちが挑む。様々な暗号が出てくる、まさに暗号を楽しむための回。「〝俺は剛球豪打のメジャーリーガー〟という犯行予告も暗号っぽくて好きです」（ふくらPさん）

クルマに乗り込んだ白鳥警部が目にしたのは、暗号による犯行予告で……。／36巻

〈さらに楽しむコツ〉完全に解けなくても、一度考えてみる
「作中に登場する暗号の多くは難易度が高いですが、1回考えたほうが絶対におもしろいと思います。視野を広く持って、いろんな可能性を考えてみてください」

壮大なトリック

目でも楽しめる派手なトリック
〔霧天狗伝説殺人事件〕

道に迷い、古びた山寺に泊まることになったコナンたち。〝修行の間〟といわれる天井の高い部屋で、天井の梁から首を吊った死体が発見され……。「そんなことできるの？　という嘘みたいな状況なのに、筋が通って納得できるのがすごい」

11巻

届くハシゴもなく、梁にも痕跡がない状況。コナンの調査によって見つかった数々の証拠から導き出される答えは！？／11巻

〈さらに楽しむコツ〉複数考えたあと、どれなら可能か検証する
「どうすればその殺害方法が成立するか複数考え、ひとつひとつ可能性を頭で検証してみてください。完全一致でなくても、近づければ満足感があります」

怪盗キッドのトリック

変装や暗号、宝石を盗み出すトリックなど満載！
【コナンvs.怪盗キッド】

キッドに狙われた宝石「漆黒の星（ブラックスター）」を守るため、豪華客船に乗り込んだコナンたち。しかし、キッドは次々と変装して翻弄し……。怪盗キッドの初登場回。「マジックショー的な登場、変装、暗号……めちゃくちゃ詰まっていて見ごたえがあります」

16巻

1話の中で何人もに変装するキッド。声真似も得意で、無線を通して警察をかく乱することも。／16巻

〈さらに楽しむコツ〉怪盗キッドの変装と入れ替わりトリックを予想する
「怪盗キッドの予告状が登場したら、誰に変装しているか、いろんな人を疑いながら読むとおもしろいですよ。どう入れ替わったのかも考えてみてほしいです。ちなみに僕は『名探偵コナン』のキャラクターの中でキッドが一番好きです！」

救出トリック

ピンチをチャンスに変えるコナンの頭脳
【緋色シリーズ】［交錯／帰還／真相］

FBIの赤井秀一が殺害される直前につぶやいた一言、「まさか…ここまでとはな…」。コナンの先の先まで読む推理力の高さに誰もが驚愕した。「力技や特殊能力ではなく、コナンくんが頭脳で救出するところがいいですね」

裏で糸を引いているのがコナンと推理し、不敵な笑みを浮かべる安室。／85巻

85巻

〈さらに楽しむコツ〉絶対不可能な状態を反芻するとよりおもしろさを感じられる
「コナンくんが大切な人を守るために考え出す救出トリックは物語の醍醐味。厳しい状況を反芻すると、解決時の爽快感が増します。特に、黒ずくめの組織に迫られる状況ではその感じが強いです」

取材・文／内野智子

DIME最新号は読みごたえたっぷりの「名探偵コナン」50ページ大特集

今月のDIMEは今年連載30周年を迎えた「名探偵コナン」を約50ページにわたって大特集！　全世界累計部数は2.7億冊を突破、昨年公開の映画『名探偵コナン黒鉄の魚影（サブマリン）』は初めて興収100億を突破するなど進化を続ける超人気作品の魅力を徹底取材！

連載30年の歩み、愛され続ける理由、コナン沼にハマった著名人インタビュー、担当編集が明かす制作の舞台裏、コナンで身につくビジネススキルなどあらゆる角度からコナンの魅力を紐解きます。

特別付録はリモートワークで役立つ「『名探偵コナン』マウスパッドファイル」

©青山剛昌／小学館