ノーコードでARを作れるサービス「palanAR」を展開するpalanは、同社が継続的に実施しているApple Vision Pro体験会の参加者を対象に、その満足度に関する調査を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。
体験者の90%が満足度が高いと回答、解像度の高さに驚く人が多い
Apple Vision Proの体験者100人のうち、90%以上が総合評価として「満足」と回答。特にパススルー(※)の評価が高く、「他デバイスに比べても解像度が高く没入感がある」「普段使いできるイメージが湧く」との声が寄せられた。
※ パススルー…周囲の環境をリアルタイムに見ることができる機能
満足しなかったと回答した人の理由としては「キャリブレーションが難しい」「重くて疲れる」「メガネをつけたままでは操作ができない」という声も上がっており、デバイス自体の軽量化や、装着ハードルの改善に期待する声が多く見られた。
視線操作については、半数以上が満足と答える一方、「慣れるまでに時間がかかりそう」「つまむという感覚が難しい」という意見もあり、スマホやPCなど普段使いしているデバイスでは使わない操作を求められることに戸惑う人も散見された。
■価格については半数に近い40%の体験者が「非常に高い」
Apple Vision Proの価格に関するアンケートでは、半数に近い40%の体験者が「非常に高い」と回答。また、適正価格に関する調査では現在の52万を大きく下回る30万円以下が妥当と答えた人がほとんどを占めた。
体験の満足度が高い一方で、やはり現状の価格に対する購入ハードルは高く、一般普及においては今後価格がどれくらい下がるか、という点がカギとなりそうだ。
■「業務に使うデバイス」としての機能を期待する人が多い
Apple Vision Proの使用シーンに関するアンケートでは80%の体験者が「自分の仕事に役立つ」と回答。また想像できるユースケースとしては、従来のVRゴーグルの主流であった「エンターテイメント」「ゲーム」に続く形で、「業務」を上げる人が多い結果となった。
「製造工場の安全トレーニングに使いたい」「多くの人が使うエンタメデバイスというよりは、ビジネスシーンなどの日常に馴染んでいくデバイスだと感じた」など、ビジネスシーンでのユースケースを考える人が多く、今後は、ビジネス向けの空間コンピューティングデバイスとしての展開も期待される。
調査概要
調査期間/2024年2月〜4月
調査対象/Apple Vision Proの体験者
調査人数/103人
関連情報
https://palan.co.jp/
構成/清水眞希