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Excelのフラッシュフィルの使い方が良く分からない、という方も多いのではないだろうか。フラッシュフィルを使いこなせると、作業効率が大きく向上する可能性がある。
本記事ではフラッシュフィルとは何か、フラッシュフィルの使い方について詳しく解説する。どのような場面で活用できるのか具体例もまとめた。
フラッシュフィルとは?
■フラッシュフィルの概要
フラッシュフィルとは、Excel側で規則性を自動検知し、自動でデータを入力できる機能のことだ。フラッシュフィル機能を使えば、自分でデータを入力する必要がなくなる。手動で入力すると手間がかかるうえに、入力ミスが発生するリスクもある。
Excelで資料を作成する機会が多いなら、フラッシュフィルは使いたい機能の1つだ。なお、Windows版でもMac版でも使うことができる。
ただし、フラッシュフィル機能が搭載されたのはExcel 2013から。それ以上古いExcelではフラッシュフィルが使えないので注意しよう。
■フラッシュフィルとオートフィルの違い
フラッシュフィルとよく似た機能にオートフィルというものがある。違いは次のとおりだ。
オートフィルは、入力された値を参考に、Excel側で連続した値を自動入力する機能のことだ。
たとえば「2、4、6」という数字の並びがある場合、オートフィル機能を使うことで「8、10、12…」と値を自動入力することができる。
フラッシュフィルは規則性を「自分で検知」してデータを入力するが、あくまでオートフィルは数字や曜日、干支など「すでに認知されている」規則性を元にデータを入力する。
フラッシュフィルの基本的な使い方
フラッシュフィルの基本的な使い方についてまず解説する。フラッシュフィルを使う手順は次のとおり。
- 表を作成する
- フラッシュフィルを使う
1つ1つの手順について詳しく解説していく。
1.表を作成する
まず、フラッシュフィルのテストを行うための表を作成する。ここでは次のような名字と名前が入ったデータを作成した。これからフラッシュフィルを使って、右の欄に名字だけを表示させるようにする。
名前と名前の間には半角スペースを挿入する。これにより、Excel側が半角スペースを区切りに、文字列を分けることができる。
続いて、1行目だけ次のようにデータを記載する。
2.フラッシュフィルを使う
それでは作成した表に対してフラッシュフィルを使ってみよう。フラッシュフィルはB2をクリックした状態で、「データ」タブから「フラッシュフィル」を選択することで使える。
すると、次のようにB例にデータが挿入された。しっかり名字だけが表示されていることが分かる。これがフラッシュフィルの基本的な使い方である。
なお、Excelのバージョンによってはこの方法でできない場合がある。できない場合は、Ctrl+Eでフラッシュフィルを使えないか試してみよう。
フラッシュフィルの便利な使い方
フラッシュフィルの使い方はわかったものの、具体的にどのような場面で使えば良いのかイメージがつかないという方もいるかと思う。そこで、フラッシュフィルの使い方の例を紹介する。
- 記号やスペースを一括削除する
- 文字列の特定部分を取り出す
- 表記を一括変更する
これら3つの使用例について詳しく解説していく。
1.記号やスペースを一括削除する
フラッシュフィルでは、文字列の同じ場所に入った記号やスペースを一括削除することができる。
たとえば、次のように電話番号の「-」を削除したものを一括表示できる。「-」だけでなく「@」や「*」など、規則性さえあれば基本的にどのような記号も削除可能だ。
2.文字列の特定部分を取り出す
フラッシュフィル機能を使うことで、文字列の特定部分のみを切り出すことができる。たとえば、メールアドレスの「@」以前の部分だけを、次のように切り出せる。
規則性がある文字列なら、このようなことも可能だ。文字列の切り取りはTEXTSPLIT関数などでもできるが、フラッシュフィルを使った方が楽なことも多い。
3.表記を一括変更する
フラッシュフィル機能によって、表記を一括変更することも可能だ。以下の画像では、郵便番号を「〒☓☓☓-☓☓☓☓」表記に一括変換している。
これに関しても、いちいちデータを手打ちしなくて良いので、かなり楽になるはずだ。
まとめ
本記事ではフラッシュフィルの使い方について解説した。最後に、フラッシュフィルを使う手順についておさらいしよう。
- 表を作成する
- 表の1行目のみ記入する
- 「データ」⇒「フラッシュフィル」をクリック
- 正しいデータを挿入されているか確認する
また、本記事で解説したフラッシュフィルの便利な使い方の例は次のとおり。
- 記号やスペースを一括削除する
- 文字列の特定部分を取り出す
- 表記を一括変更する
フラッシュフィルを使えば、データをいちいちコピーして貼り付けるといった面倒な作業をしなくてよくなる。作業ミス発生も防ぐことができるので、普段の業務に取り入れてみよう。
構成/編集部