ズーム力は望遠カメラを2つ搭載したGalaxy S24 Ultraの強みが活きる
続いてズーム撮影の仕上がりも見ていきます。
2倍ズームは、iPhone 15 Pro、Galaxy S24 Ultraの2機種では、通常撮影から2倍相当に画像を切り抜くことで、光学相当の画質で撮影ができます。
Leitz Phone 3も1インチセンサーで光を多く取り込めるので、はっきりとした写真が撮影できます。等倍撮影と同様とはいわないまでも、画質の劣化はほぼ見られません。
3倍ズームは、iPhone 15 ProとGalaxy S24 Ultraが光学ズーム。Leitz Phone 3は変わらずデジタルズームですが、センサーサイズの強みがまだまだ健在で、画質の劣化はあまり感じられません。
iPhone 15 Pro、Galaxy S24 Ultraの10倍ズームはどちらもデジタルズームですが、Galaxy S24 Ultraは光学3倍、光学5倍・光学相当10倍の望遠レンズを搭載しており、光学ズームに近い解像度で写真が撮影できます。iPhone 15 Proの10倍ズームに比べると、ディテールやコントラストがはっきりしていることがわかります。
Leitz Phone 3は望遠レンズを搭載していないことから、ズーム倍率が最大6倍となります。最大ズームで撮影しても、細部までしっかりと描画できているのは、さすが老舗カメラブランドのスマホといえるでしょう。
iPhone 15 Proは15倍が最大倍率。ややぼやけた印象もありますが、デジタルズーム15倍でここまで解像感のある写真が撮れれば、実用的でしょう。
一方、驚いたのはGalaxy S24 Ultra。上の画像は30倍、最大の100倍で撮影した写真ですが、AIでの補正も含め、しっかりと被写体がつぶれていない写真が撮影できます。望遠レンズ2つのハードウエア、AI処理に特化したソフトウエアの両面でのフォローが活きています。
■夜景モードも色味の補正に明確な違いが!?
夜景の撮影は、iPhone 15 Proが若干暗めで肉眼に比較的近く、Galaxy S24 Ultraは色味をはっきりと加工している印象。Leitz Phone 3は光を多く取り込み、明るくパキッとした写真になっていますが、空が少し明るくなりすぎているようにも見えます。
同じように、照明が暗い室内で撮影した場合も、iPhone 15 Proは色味の加工が控えめなのに対し、Galaxy S24 Ultraは、はっきりと映える写真に、Leitz Phone 3は明るくて輪郭がビシッとした写真が撮れます。
暗い場所での撮影は、画像の補正に少し時間がかかることがあります。体感ではありますが、処理スピードでいえば、iPhone 15 ProとGalaxy S24 Ultraはほぼ変わらず、Leitz Phone 3は若干ラグがある印象でした。
明るさや色味補正の方向性に違いはありますが、いずれの端末も、被写体を正確にとらえられています。いってしまえば、補正の方向性に違いがある程度で、いずれのカメラも満足度が高いので、購入の際には好みをしっかりと吟味するのが大切だと、今回改めて感じています。
■インカメラでの自撮り撮影に違いは?
続いてインカメラでの自撮り撮影。日陰での撮影でしたが、3機種ともに明るい写真が撮影できています。
Leitz Phone 3のみ、インカメラでの撮影時に、自動的に反転しているのが若干気になりますが、画質については3機種並んで文句なし。
強いていえば、Galaxy S24 Ultraの色味補正、人物補正がかなり強く、本来の肌の色とは違う印象に仕上がっています。より健康的な肌の色になっているといえばそうですが、リアルな表現ではないため、賛否が分かれる部分かもしれません。