スマホカメラの性能は年々向上しており、いまや多くの機種で、〝簡単に〟〝きれいな〟写真が撮影できるようになっています。
特にハイエンドスマホは、カメラ機能だけを見ても多機能なモデルが多いため、逆にカメラの性能でスマホを選ぶのが難しいと感じている人もいるかもしれませんが、実際に使うと、メーカーや機種によってカメラアプリの操作性や写真の仕上がりは大きく異なります。
そこで、ハイエンドスマホの中でも、カメラ機能に特徴を持つ、最新の「Leitz Phone 3」や「Galaxy S24 Ultra」、「iPhone 15 Pro」で操作性や写真の仕上がりを徹底比較してみました。
レンズの数から見るスマホカメラの違い
実際に使う前に、3機種のカメラに関するスペックを見ていきましょう。
Leitz Phone 3は約4720万画素のメインカメラに、約190万画素の測距離センサー、14chスペクトルセンサーを搭載しています。
iPhone 15 Proは約4800万画素 24mm f/1.78のメイン、約1200万画素 13mm f/2.2の超広角(視野角120度)、約1200万画素 77mm f/2.8の3倍望遠の3眼構成。いずれも光学式手振れ補正に対応しており、デジタルズームは最大15倍となります。
Galaxy S24 UltraやiPhone 15 Proは多数のカメラを搭載しており、シーンごとに切り替えて使うイメージ。一方でLeitz Phone 3は1インチセンサーを搭載した強力なカメラで撮影するスマホです。
Galaxy S24 Ultraは約2億画素 f/1.7のメイン、約5000万画素 f/3.4の望遠、約1200万画素 f/2.2の超広角、約1000万画素 f/2.4の望遠の4眼構成。光学3倍・5倍のズームに、最大100倍のデジタルズームに対応しています。
いわば、iPhone 15 ProとGalaxy S24 Ultraは〝スマホ的〟、Leitz Phone 3は〝デジカメ的〟なカメラといえます。ここから実際に作例を見比べていくので、この違いにも注目してみてください。
iPhone 15 Pro、Galaxy S24 Ultra、Leitz Phone 3で写真撮り比べ!
それでは、iPhone 15 Pro、Galaxy S24 Ultra、Leitz Phone 3で写真を撮り比べていきます。
なお、記事内の写真は掲載用にサイズを調節していますが、それ以外の編集、加工は行っていません。
■ノーマル撮影は色味の違いに注目
上の3枚の画像は、いずれもそれぞれのスマホでカメラアプリを起動し、そのまま撮影したもの。写真を見てもわかるように、近年のスマホはAIで色味などを補正する機能が搭載されていることが多くあります。
歴代シリーズでは、iPhoneシリーズ、Galaxyシリーズは色味の補正が強い傾向がありますが、iPhone 15 ProとGalaxy S24 Ultraで比較すると、Galaxy S24 Ultraのほうが、色味がビビットになります。iPhone 15 Proは、派手になりすぎない程度に、コントラストをパキッと仕上げている印象です。
一方、Leitz Phone 3は、老舗カメラブランドらしく、高級デジカメに近い仕上がり。AIの補正も入っていますが、1インチセンサーで光を多く取り込み、被写体のディテールを細かく写す力に長けています。
等倍での撮影写真をもう少し見ていきましょう。
先に触れた通り、iPhone 15 Proは、自然な色味ながらコントラストをAIで補正しているのに対し、Galaxy S24 Ultraは色味をパキッと加工、Leitz Phone 3は細かいディテールまで描画する方向性。ハイエンドスマホ3機種ですが、写真の仕上がりには明確な違いがあります。