日々テレビ画面に映し出される多種多様なCM。その中で、特に好感度の高いCMを流している企業はいったいどこか?
CM総合研究所はこのほど、2023年度のCM好感度No.1企業を「ベスト・アドバタイザー」として発表するとともに、企業別CM好感度、および躍進企業とCM好感度の獲得効率のランキングを発表した。
日本マクドナルドが2年連続のベスト・アドバタイザー、自己最高スコアを更新し企業別CM好感度総合1位に
2023年度にCMを放送した全2601社のうち、日本マクドナルド(全43銘柄、114作品)が2年連続のCM好感度総合1位に輝いた。伊藤沙莉とKing Gnuの井口理がダンスをする『三角チョコパイ』のCMをはじめ、広瀬すず出演の『McCafé(R)』、家族の日常を描く企業CMなど年間を通して多彩なCMをオンエア。注目度の高いキャスティングや季節感のある表現が奏功し、同社として自己最高のCM好感度を記録した。
総合2位となった日清食品も自己最高スコアを獲得。『強風オールバック』のMVをリメイクした『カップヌードル シーフード』、『PERFECT HUMAN』の替え歌で展開した『チキンラーメン』といったSNSのヒットコンテンツや過去のヒット曲、コミカルなアニメなどを用いた中毒性の高いクリエイティブで話題を集め、若年層を中心に支持された。
昨年からランクアップしてトップ3入りしたサントリーは、大泉洋と広瀬すず出演の『ザ・プレミアム・モルツ』をはじめ、山﨑賢人や上白石萌音らを起用した新商品の『サントリー生ビール』がヒットした。
本年度の企業の勢いを示す躍進企業のトップは三菱自動車、自己最高スコアで初のNo.1に
躍進企業トップは三菱自動車。コロナ禍での放送回数は2000回台と減少傾向だったが、2022年度から徐々に回復して本年度は8538回と自己最多を数えた。CM好感度も自己最高を更新して前年度の233位から27位へ上昇させ、総合でも初のトップ30入りを果たした。
牽引役は2023年5月に発売した『デリカミニ』で、「♪つぶらな瞳デリカミニ」といった『年下の男の子』の替え歌をBGMに、水川あさみが家族を乗せた同車を運転し、キャラクターの“デリ丸。”とともにキャンプを楽しむCMが好評だった。2位のRIZAPは「すきま時間ジム」をコピーに『チョコザップ』のCMを展開。運動や美容ケアなどのサービスを“ちょこっと”空いた時間でも、手軽に利用できる新しい生活習慣を提案したCMで支持を集めた。
日清紡ホールディングスがCM好感度の獲得効率No.1、昨年に続いての連続の受賞
CM好感度の獲得効率が最も高かった企業は2年連続で日清紡ホールディングス。「♪ニッシンボー」などと歌うハシビロコウやクオッカをフルCGで描く企業広告「歌おう!ニッシンボー」シリーズが好調で、効率よくCM好感度を獲得した。
2位は山田涼介の出演CMがヒットしたサーティワン、 3位は“キウイブラザーズ”が登場する『ゼスプリ キウイフルーツ』のCMが好調のゼスプリ インターナショナル ジャパンとなった。4位は大地真央と今野浩喜が共演するCMシリーズが好調のアイフルで、人気シリーズを展開する企業が上位を占めた。
<調査概要>
2023年度のCM展開(東京キー5局): 2601社/6532銘柄/13742作品
集計期間 : 2023年4月度~2024年3月度(2023年3月20日~2024年3月19日)
関東1都6県在住の一般モニター男女3000人の「月例CM好感度調査」の12カ月分より集計
「躍進企業」部門:CM好感度で総合200位以内に入った企業のうち、前年度のCM好感度を上回り、かつ総合順位が100ランク以上 アップした企業、もしくは本年度にCMを開始または再開した企業(合併・統合で新たに誕生した企業を除く)
「効率企業」部門:CM好感度で総合200位以内に入った企業のうち、オンエア100回当たりで獲得したCM好感度(=効率)が高い順にランキング
HP:www.cmdb.jp
出典元:CM総合研究所
構成/こじへい