業績好調の理由は「トップが全部を見せる」という経営方針!?
今や年商15億円。社員も100名超の大所帯となった「リゲッタ」。昨年、劇的に歩行パフォーマンスを向上させる『ルーペインソール』が前年の4倍以上の売り上げを記録するなど業績も好調だ。その要因はなんなのか?
「これまでコツコツ温めてきた知名度のおかげかと思います。特にインソールに関してはドラッグストアやホームセンター、ワークマンでの採用が増えたことで靴関連の売り場にしか置いていなかった弊社の露出面積が広がりました。手頃な価格と機能性、リゲッタの認知度向上が好調の要因だと思います」
今や中国、マレーシアなどアジア進出も果たし、ドバイでは店舗だけでなくECも開始するなど、海外進出も目覚ましい。世界で注目されるために必要なこととは?
「日本製+αの価値が数個ないと注目されるのは厳しいのではないでしょうか。当たり前のことですが、かつてのように「日本製」ということだけが取り柄なのであればそれだけでは通用しにくいかもしれません」
「ブランディングにお金をかけられるような大企業とは違い、我々のような中小企業では企業のヒストリーから紐づいた商品デザインや機能性、背景なども伝わるような見せ方を考えなければなりません。その上できちんと見て聞いてくれるパートナーを選び、信頼できるパートナーと時間をかけて成長させていくことが大事だと思います」
「自分の場合は少しでも言葉の壁を越えられるように「リゲッタのすべて」という絵本を描いてパートナーにお配りしています。パートナーはその絵本で現地で販売する方に研修したり、ディスプレイとして活用してくれたりしています」
そんなリゲッタの社内での取り組みに気になったキーワードがある。それは「ガラス張り経営」。これは一体?
「簡単に言えば、社員に隠し事がないようにしているということです。知りたいかどうかは別として、僕の私生活も決算書も「全部見せる」を勝手にやっているだけなんですが、その心は隠す方が後々しんどいことになると実感しているからです」
「『何をしているかわかる人』、『何を聞いてもいい人』、『何に喜ぶか、何に怒るか、何に泣くのか』など、社員にそんなことをわかってもらえれば距離も縮まるし、実際に本音を話してくれる社員も多いんですよね」
「どんなに信頼されていて素晴らしい人物であっても魔が差したら思ってもいない不祥事を起こしてしまうかもしれない。見られていることで自制心が働くようにしているところもあります」