いつも忙しそうにしていたり、行動が慌ただしかったり、イライラしていたり……、あなたの周囲にそんなせっかちな人はいませんか?
そんな人の近くにいると、急かされている気持ちになったり、ペースを乱されてしまったりと、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
人がせっかちになってしまうのには何が原因なのでしょうか。本記事では、せっかちな人の特徴と原因、そして振り回されない上手な付き合い方をお伝えします。
せっかちとは
まず、「せっかち」の意味を確認していきましょう。
小学館のデジタル大辞泉によると、せっかちとは
忍耐強くなく先を急いで気ぜわしいこと。また、そのさま。
を意味すると記載されています。
類語として、「気みじか」「性急」「気早(きばや)」とあり、気が短いという心の状態を表わされています。
せっかちな人の特徴とその原因
せっかちな人は、いつも忙しそうにしているイメージがありますが、他にもさまざまな特徴を持っています。ここでは、その特徴を持つ原因とともにご紹介していきます。
1.完璧主義
せっかちな人は完璧主義者であることが多いです。何事も完璧に行ないたいために、無駄な時間をできるだけ削り、一生懸命取り組みます。その一心不乱に取り組む姿が、傍から見るとせっかちに映ってしまっているようです。
完璧主義になってしまう原因は、自分に自信がないことが考えられます。完璧にこなさなければ、他人に勝てない、自分に価値がないなどと思ってしまっている可能性があります。
2.責任感が強い
責任感が強いこともせっかちな人に多い特徴と言えます。責任感が強い人は他人に頼ることが上手ではありません。なので自分1人で抱え込んでしまい、余裕がなくなってしまっている状態がせっかちに見えてしまっています。
責任感が強くなってしまう原因は、完璧主義者と同様に自分に自信がないことが挙げられます。自分では自分の価値が見い出せないので、責任を全うすることで他人からの評価を得ようとしているのです。
3.自己中心的な性格
せっかちな人はチームプレーのような周囲と足並みを揃えて何かを行うことが苦手です。それを良いように言うとマイペース、悪く言うなら自己中となります。
自己中心的な性格になってしまう原因はさまざまありますが、小さい頃などに何事にも自由を与えられたことが関係している可能性が高いです。自由とは、自分の価値観だけで判断するということ。つまり、自分の価値観が正しいと思っているということです。
自分の価値観が正しいと思っていると、違う価値観を受け入れることができず、自己中心的な性格となります。
4. 心配性
せっかちな人は他人に合わせることが難しく、自分の意思で先へ先へと物事を進めていきます。それには心配性な一面が隠されています。ダメだった場合を予測して、そうなるリスクを解消するために率先して行動を起こしている姿が周囲にはせっかちに見えているのかもしれません。
心配性になってしまう原因は、ネガティブな性格が関係しています。その性格から成功するイメージよりも失敗するイメージが先行してしまっているのです。
せっかちな人に振り回されないための3つのポイント
特徴で触れたように、せっかちなことはその人の性格が関係していることが多く、相手に変わってもらうことは難しいでしょう。もし、せっかちな人と距離を置ける人であれば、ストレスを抱えないためにも必要最低限の付き合いに留めることも一案です。
しかし、距離を置くことが難しい場合は、相手のペースに惑わされない上手な付き合い方を知っておく必要があります。ここではその方法をご紹介します。
1.結論から伝える
せっかちな人は時間の無駄遣いが嫌いです。結論に至るまでの内容が必要なものだったとしても、相手はそう受け取ってはくれないこともしばしば。
何か伝えたいことがあるときは、結論から伝えるようにしてみてください。そうすることで相手に何が伝えたいのかわからないといった不安を与えることも、無駄な時間だとイライラさせることも少なくなります。
2.結果だけでなく過程も褒める
せっかちな人は特徴から見える原因でも紹介したように、自分に自信がない人が多いです。自分に自信がないので、早く結果を求めてしまいがちです。そして、早く結果がほしいために、何事も早急に進めようとしてきます。
せっかちな人には、結果だけでなく過程についても褒めるようにしてみましょう。そうすることは相手に自信をつけることに加え、過程の大切さを学ぶことにもつながります。繰り返し褒めることで、周囲と合わすことの必要性にも気づく可能性があります。
3.前もって作業を分ける
せっかちな人は、他人に任せるよりも自分でやったほうが早いと考えて、すべてを1人で抱えてしまうことが多いです。そして、1人で行なうことにより時間に余裕がなくなり、せっかちになってしまいます。
1人で抱え込まさないためには、前もって作業を分けるようにしましょう。そのときには相手が不安にならないためにも情報は共有することがマストとなります。こちらの作業が増えてしまうかもしれませんが、相手にペースを乱されたり、イライラをぶつけられる機会は減る可能性は高いので、一度は試してみることをおすすめします。
文・構成/藤野綾子