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雰囲気がいい職場はココが違う!社員同士の関係性を高める5つのポイント

2024.04.30

入社した時にはやる気でみなぎっていた人が、徐々にやる気をなくしていく……。それは、リーダーや周囲の些細な言動が原因かもしれません。

社員のモチベーションが低下する職場風土の改善には、実は「関係密度」がカギになるのだそう。この「関係密度」とは何なのか、そして高めるポイントとは?

700を超える企業の職場風土改善に関わってきた中村英泰さんの著書『社員がやる気をなくす瞬間 間違いだらけの職場づくり』から一部を抜粋・編集し、〝社員のやる気を奪う間違った職場づくり〟を打破するヒントを紹介します。

社員同士の関係性は「関係密度」で決まる

職場風土を改善するために、どう社員同士の関係性を高めていくかを説明していきたいと思います。

さまざまな企業の職場風土の改善をしていくなかで、「目標に向けて、上司と部下、社員同士が、お互いを認め尊重しあいながら目の前の仕事をやり切る。さらにはそれをキャリア成長につなぐ」ために、欠かせない要素が見えてきました。

それは関係の密度です。

単純に飲み会や1on1面談を定期的に実施したり、朝礼で社員が1人ひとり話す機会を設けたり、関係性をシステム化して測れるようにしたりすればいいというわけではありません。

それだけで職場風土を変えられれば、おそらくこれまで述べてきた問題は発生していないのではないでしょうか。

接触を持つことと同時に大切なのは、接触の際に「どのようにして信頼や職場の心理的安全性を醸成させるか」といった接触の中身。つまり関係の密度が大切になってきます。

一見すると、人と人との関係性という、とても「あいまいなもの」に対する考えをまとめたのが、「関係密度」という1つの指針です。

これを設けることで、なにを行ったらいいのかが明確になり、これまでご一緒させていただいた多くの企業が「職場風土づくり」に一段と取り組みやすくなりました。

では「関係密度」について具体的にみていきましょう。

「関係密度」を高める5つのポイント

「関係密度」を高めるために必要なのが接触の量と質です。

まずは、接触の量について説明していきたいと思います。

皆さんは、初めて会った人に対して「ちょっと苦手かも……」と感じても、何度となく接しているうちに、いつの間にか仲良くなっていたという経験はないでしょうか?

接触の量が増えるほど好印象を持つようになる心理現象を、心理学では「ザイオンス効果」といいます。

ロバート・ボレスワフ・ザイオンスというアメリカの心理学者が論文によって発表したので「ザイオンス効果」と呼ばれているようです。

恋愛で「結局はマメな人が勝つ」といわれる、ある種の必勝方程式も、このザイオンス効果からきていることが想像できます。

これは、組織の社員同士の関係性の醸成でも、もちろんいえることです。

皆さんは次のような経験はないでしょうか?

・本当はどうかわからないのに、寡黙な上司が、「怖くて近寄りがたい」と思われている経験─接触の量が少ないため、「関係密度」が高まらない
・これまでひと言もしゃべったことがない人と、たまたまプロジェクトで一緒になり、話しはじめたら、仲良くなったという経験─接触の量が増えたことで、「関係密度」が高くなった

いずれにしろ、接触は関係性を築くうえで、他人から同士になるためにはなくてはならないものであり、接触の量がゼロで関係性を築くことは難しいものです。

その一方で、なんでもかんでも、頻繁に話しかけさえすればよいのかといえば、そうではありません。

接触の質が大切です。

・忙しいのに、どうでもいいことを話しかけられて、上司だからと無理に相手をした経験─接触の質が悪く、「関係密度」が高まらない
・飲み会が、好きでもないのに「チームの結束を高めるため」という名目で、飲みに連れていかれて、うんざりした経験─接触の質が悪く、「関係密度」が高まらないこれは、実に質の低い接触です。

接触を試みている本人は、よかれと思ってやっているのでしょうが、質の低い接触がいくら重なっても「関係密度」は低くなっていくだけです。

ことによっては、ハラスメントとして訴えられる可能性もあります。

質の低い接触の主な特徴としては、次のようなものがあります。

・接触が自分本位で相手のことを考えていない
・TAKEばかりでGIVEがない

2つを簡単にまとめると、自己中心的な接触です。

休日出勤した人に対して「昨日の休日出勤についての報告書、提出しておいて」と言われるのと「昨日の休日出勤どうだった? 本当に助かったよ、ありがとう。代休はとれそう? 調整するから言ってね。昨日のことは、あとで報告書にまとめて提出しておいてくれると助かるよ」と言われるのでは、受け取り方が違うのではないでしょうか。

このように、相手のことを思って、ほんの少しGIVEするだけで、随分と印象は変わるものです。

目的に合わせて、1つの会話、1つの言葉を付け足すだけでも、相手に、伝わるものが確実に変わっていきます。

また、質の高い接触をするためには、次の5つのポイントを頭にいれておくことが大切です。

・社内にいる人を、他人でもなく、社員でもなく、同士と認める
・社内にいる人と、データではなく目的を共有する
・社内にいる人と、メールではなく対話をする
・社内にいる人に、私も一員だと認めてもらう
・社内にいる人と、雑談よりビジョンを語らう

これらを少し意識するだけで、随分と変わってきます。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

社員のやる気を左右する「関係密度」が高くなると、「社員の不本意な離職率が低下する」「コミュニケーションの齟齬が減る」「他責志向が、自己課題自己解決型に向かう」などのメリットがあるそうです。

部下や後輩との接し方に悩んでいる人は、心地良い職場づくりのヒントが詰まった一冊『社員がやる気をなくす瞬間 間違いだらけの職場づくり』をぜひ書店でチェックしてみてください。

社員がやる気をなくす瞬間
間違いだらけの職場づくり
発行所/株式会社アスコム
Amazonで購入する
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著者/中村英泰(アスコム)
株式会社職場風土づくり代表
ライフシフト大学 特任講師
My 3rd PLACE 代表
1976年生まれ。東海大学中退後、人材サービス会社に勤務したのち、働くことを通じて役に立っていることが実感できる職場風土を創るために起業し、法人設立。年間100の研修や講演に登壇する実務家キャリアコンサルタント。

監修/田中研之輔

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