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女性管理職をどう育成すればいいのか?活躍推進を拒む〝壁〟の乗り越え方

2024.04.19

課題解決策は「成果による評価」と「才能や強みに焦点を当てること」

具体的には、どんなアプローチが考えられるか。それぞれの解決策を挙げてもらった。

●家庭環境における課題解決策~成果主義に基づく評価

「仕事の評価は時間や場所ではなく、成果に基づいて行う必要があります。成果主義に基づいた評価は、より公平で効率的な職場環境を実現し、女性が直面するライフワークバランスの問題を軽減する一助となると考えています」

●職場における固定概念や先入観への課題解決策~才能や強みに焦点を当てる

「性別を超えた視点で、個々の才能や強みに焦点を当てることが重要です。成功は個人だけの努力によるものではなく、チーム全体が一丸となって成し遂げるものです。そのため、チームビルディングとチームワークが不可欠であり、各メンバーが自らの才能を磨き、活用し、共通の目標達成に向けて協力し合う環境が理想的です。

私が目指すのは、相互に信頼し合い、任せ・任せられる関係性の中で、それぞれが自分の強みを最大限に発揮し、チームとしての成果を生み出すことのできる職場です。このようなアプローチによって、職場の性別に関する偏見を乗り越え、すべてのメンバーがその能力を存分に発揮できる環境を作り出すことができると信じています」

女性をうまく引き上げるポイント

実際に男性上司として、女性を引き上げるにはむずかしさを感じる場面も多々あるだろう。実体験を踏まえて、うまく引き上げるポイントを聞いた。

「先述の通り、性別にとらわれず個々の才能や強みに注目したうえで、それを最大限に活かせる環境を整えることだと考えます。私は仕事の成果を評価する際に性別の枠を意識したことはありません。重要なのはその人の才能や強みをいかに組織で活かし、いかに輝く場を創出するかです。才能が開花するためには適切な環境が必要で、適材適所による配置や成長のための挑戦の機会の提供が欠かせません。

また成長過程においては『伴走』し、適切なコミュニケーションを取りながら支援することが大切です。日々の関わりによって個人の変化や成長を即時に捉え、必要なサポートを提供することができます。そして、仕事だけではなく、その人の人生全体の幸福を考え、仕事と私生活のバランスを重視し、各人が自分自身の目標達成に向けて努力できるような環境を提供することも重要。仕事は人生の一部に過ぎません。だからこそ、人生全体にまで気を配り、男女共に各人が充実した人生を送ってもらうことができれば、それが組織全体の活力にもつながると考えます」

性別にとらわれず、個々の才能と強みに焦点を当て、サポートと適切な挑戦の機会を提供することで、女性も男性も、それぞれの能力を最大限に発揮し、成長し続けることができる。このようなサポート視点の立場が存在することは、女性にとっても心強いといえる。

「女性を引き上げる」という表現を用いたが、大久保氏の手法は「伴走型」「サポート」に徹しており、新しいリーダーシップの可能性を感じる。これからのリーダーシップと人材育成のヒントにしたい。

【取材協力】

大久保 哲也氏
専門分野:人材育成/株式会社ターン・アンド・フロンティア 代表取締役社長
1984年大阪生まれ。大学卒業後、IT企業で営業支援システムの営業職として約7年勤務。2013年、株式会社ターン・アンド・フロンティアに営業職として入社。2021年2月より代表取締役に就任。ITの幅広い専門知識を分かりやすく丁寧に伝えるだけでなく、誰よりもお客さまの事業成長に向き合う真のパートナーを目指す。

文/石原亜香利

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