過酷な環境に晒されているビジネスパーソンの悩みは深い。だが、日々の課題の中にこそ人生を豊かにするためのヒントが詰まっている。異色の経歴を持つVTuberが、今回は自身の悪癖に悩む若者からのお悩みに答えます!
嘘つきへの処方箋
社会人3年目の事務職員です。自他ともに認めるうっかり者で職場でも度々やらかすのですが、一番困っているのは怒られそうなときに咄嗟に嘘をついてしまうこと。周囲から虚言癖と思われていないか心配です。
【結論】「嘘をつく癖」よりも、「嘘をつくと自覚しながらも修正できない現状」のほうがヤバいかもしれない
「その嘘、いったいいつからついてる嘘ですか?」
早速切り込んでしまいますが、アナタの悩みである「咄嗟に嘘をついてしまう癖」は社会人になってから発現したものなのでしょうか? 高校生時代や中学生時代にはすでにやってしまっていたのでは? と邪推してしまいます。「自他ともに認めるうっかり者」が「怒られそうになったら嘘をつく」という状況は、学校でもありえそうだなと思ってしまったので。
確かに、怒られることはとても怖いことです。悪意や故意ではなく過失ならなおのこと。人を怒らせようと思って行動する人なんていませんから。
それでも周りはアナタに対して怒号を浴びせるのでしょう。アナタにミスをしてほしくないという良心から厳しい言葉をかける人もいれば、アナタのミスのせいで発生したストレスをぶつけて発散させたい人もいるかも……どちらにせよ、怒られたアナタはまた萎縮してしまい、怒られることを恐れて嘘をついてしまう。しかし、その嘘もまたすぐにバレてしまう。この負のループ。
第三者的に見れば、注意しても嘘が直らないんだから「この人は虚言癖があるな」と思われてしまっても無理はないと思います。
さて、どうすればこの悪循環から抜け出せるのか。嘘をついても状況は良くならないのに、なぜまた嘘をついてしまうのか。
結論からいえば、そもそも「うっかりを回避すること」よりも「怒られることを回避すること」に意識を引っ張られてしまっているからだと思います。そもそも論として、おそらくアナタの怒られる原因になっている「うっかり」の対策を講じることに成功すれば虚言の問題は起きないように思います(まぁ対策を立てることができているのであればそもそも困らないような気もしていますが)。
どうしてやらかしてしまうのか。何かパターンがあるのか、それとも無意識領域で不定期に発生しているのか。
もしも前者ならば、それを言語化したうえで問題への対策を明文化し、頭に徹底的に叩き込む&周囲に問題を打ち明けてフォローを頼む、などの方法があるでしょう。後者ならば精神科などを受診して専門医のアドバイスを受けることも必要になってくるかもしれません。私は医者ではないですが、抑うつ状態が続いていたり、これまで周囲から放置されていた発達特性の問題で不注意(うっかり)を繰り返してしまうことは、よく聞く話だからです。精神科と聞くとさらに萎縮してしまうかもしれません。しかし、今アナタに必要なのは等身大のアナタのことを正しく見守ってくれる存在ではないかと思っているため、提案させていただきました。もしも余裕がありそうならば、虚言癖のことも含めて相談してみてください。
今、アナタが抱えている問題と向き合う際には、社会人時代だけではなく、もっと過去へもさかのぼって考えてほしいなと思います。