誰もがハラスメントの加害者になるかも!?
今やパワハラ、セクハラといった代表的なものだけではなく、次々と細分化しているハラスメント。なぜこんなに細分化しているのか?
「些細なことでも〝ハラスメント〟とすることで強い言葉となり、話題になることが大きいと思います。例えば職場の宴席で酒が弱い人に執拗に飲酒を強要する行為はパワハラの類いに入りますが、わかりにくい。それを『アルハラ』とすることで伝わりやすくなる側面は否めません」(藤山さん)
その一方で最近は「。」を使用することで若者に威圧感を感じさせるという「マルハラ」も登場。もはや普通に暮らしているだけでハラスメントの加害者になるかもしれない。
「よく『相手側がセクハラだと思えばセクハラになる』という人がいますが、それは誤った捉え方です。もしハラスメントを指摘されたらまずは相手の言い分を受け止めたうえで、その気持ちに合理性があるか否かを判断することが重要です」(藤山さん)
ハラスメントは強い言葉だからこそ安易な言葉遊びをせず、慎重に見極めることが重要となりそうだ。
インプレッション・ラーニング
藤山晴久さん
ハラスメントの「グレーゾーン問題」に特化した研修をいち早く実施。起業後10年間で約2000件、約30万人以上に研修を提供する。
Data1|次々新たなハラスメントが生まれるが……行政法で規制されているのは現在5種類のみだった!
行政法で規制されているものの、違反しても明確な罰則は定まっていない。ただ場合によっては国による勧告が行なわれることがあり、これに従わない時は企業名などが公表される。