ヒットを支えた「生活者視点」での商品開発
今回のヒットの要因について、鈴木さんは次のように語る。
「商品名と時代がマッチしたのだと思います。2014年当初は、先を行き過ぎた商品となっていましたが、今回、時代の半歩先を行く商品として販売できました。商品としては市場にない新しいものですが、生活者視点から開発された商品です。さまざまなデータや意見を集めながら丁寧に開発を進めたことが、良い結果に結びついたと思っています」
鈴木さんは商品開発するうえで、日々「生活者視点」を大切にしているという。
「マーケティング業界ではよく使われる言葉ですが、『生活者視点』を重視するよう心がけています。例えば、会社として推したい技術や素材があっても、それが消費者にとって求められていなければ何の価値にもなりません。消費者がどのような課題を抱えていて、この商品でそれをどう解決できるのかという生活者視点を持ち続けることで、自然と良い商品の開発につながると感じています」
「白湯といえばアサヒ」を目指して商品力をさらに強化
最後に、今回の開発をとおして感じた自身の成長や学びについて次のように振り返る。
「結果としてあまりうまくいかなかった商品だとしても、中には評価してくれるリピーターのお客様もいらっしゃいます。そうした方々の意見を分析することで、その先の成果や次へのステップアップに繋げられるキーポイントが得られると感じました」
そして、鈴木さんは今後の展望を語ってくれた。
「現状、白湯の競合商品は多くありませんが、この先参入するメーカーも数多くいらっしゃると思います。そこにしっかりと対抗しながら白湯の市場を牽引し、『白湯といえばアサヒ飲料』と思っていただけるよう、商品力を強化していきたいです」