■検索時に文字を入力する時代は終わり!? これからは線で囲むだけでOK!
スマホで何かを検索する際には、ブラウザアプリや検索アプリで、バーにテキストを入力するのが一般的。音声入力も浸透してきていますが、屋外では使いにくいといった弱点があるのも事実です。
Galaxy S24シリーズでは、ホームボタンを長押ししてから、画面上の気になるものを丸で囲むだけで検索できる「かこって検索」機能が使えます。製品の販売情報や、場所の名前が、その場で検索できるようになります。
生成AIを使うことで、表示された検索結果に、追加で質問を加えることもできます。
■AIでカメラも堅実にパワーアップ
カメラ機能としては、撮影や編集、共有に力を発揮するAI「ProVisual engine」を搭載し、解像感の向上や、低照度画質が向上しています。
具体的には、撮影後に画角を調節した際、欠けてしまう背景を生成するAI編集機能や、撮影した動画のコマ間を生成し、スロー再生ができる「インスタント スローモーション」などが利用できます。
カメラ構成としては、Galaxy S24が1200万画素超広角、5000万画素広角(光学相当2倍)、1000万画素望遠(光学3倍)の3眼構成。Galaxy S24 Ultraは、1200万画素超広角、2億画素広角(光学相当2倍)、1000万画素望遠(光学3倍)、5000万画素望遠(光学5倍、光学相当10倍)の4眼構成に、AFセンサーを搭載しています。
特に望遠レンズを2機搭載したGalaxy S24 Ultraは、最大100倍ズームにも対応しているため、状況に応じて倍率を切り替えやすいのが特徴。光学ズーム、光学相当のズーム倍率も豊富に用意されており、シーンを問わず使いやすいカメラになっています。
AIだけじゃない!Galaxy S24シリーズは7世代のOSアップデートに対応
冒頭でも触れた通り、Galaxy S24は2024年を占うハイエンドスマホ。AIフォンとして、AI機能に注目ポイントが多い製品ですが、そのほかの仕様もスキのない仕上がりになっています。
ディスプレイサイズはGalaxy S24が約6.2インチ、Galaxy S24 Ultraが約6.8インチ。画面輝度は最大2600ニトとかなり明るく、1Hz~120Hzの可変式リフレッシュレートにも対応しています。
メモリ容量はGalaxy S24が8GB、Galaxy S24 Ultraは12GB。いずれも、防水防塵性能はIP68、指紋認証と顔認証の両方、おサイフケータイ機能に対応しています。バッテリーはGalaxy S24が4000mAh、Galaxy S24 Ultraが5000mAhとなります。
個人的には、バッテリー容量のアップデートがほぼ見られなかった点は残念ですが、全体的にバランスよく高性能を盛り込んだ、ハイエンドモデルらしい、スキのない仕上がりといえます。
実際に手に持った感触としても、コンパクトサイズのGalaxy S24の取り回しがよいのはもちろんですが、Galaxy S24 Ultraも、薄いのに加えて側面の曲線が手になじむので、大画面モデルながら比較的握りやすい印象。多くの人が使いやすい端末になっています。
特筆すべきは、Galaxy S24シリーズより、OSアップデート、セキュリティアップデートが7世代分と延長された点。高価なハイエンドモデルだけに、一度買い替えてからは長期間使用したいという人にも、おすすめしやすくなっています。
Galaxy AIは旧モデルにも対応! 買い替えるべきユーザーは?
今回Galaxy S24シリーズへの対応が発表されたAI機能の数々は、「Galaxy AI」と呼ばれており、今後も機能がアップデートされていくと考えられます。いわば、Galaxy S24は、AIフォンの初号機ともいえるでしょう。
そんなGalaxy AIは、2023年に発売されたGalaxy S23シリーズや、折りたたみモデルのGalaxy Z Flip5、Galaxy Z Fold5、タブレットのGalaxy Tab S9シリーズにも、2024年4月中旬以降のアップデートで、搭載されます。
そのため、昨年Galaxyスマホに買い替えたユーザーが、「AI機能のために!」とすぐに買い替える必要はありませんが、旧モデルにて、すべてのAI機能が使えるかについては未発表となっている点は、念頭に置いておきましょう。
また、Galaxy S22以前のモデルについては、今後Galaxy AIの対応があるか非公表となっています。OSのアップデート期間も魅力的なので、2年経ったタイミングで機種変更をするのも、十分おすすめできます。
当然、これまでGalaxyスマホを使ってこなかったユーザーが、AI機能を堪能するために機種変更をするのもおすすめ。Galaxy S24にはAndroid 14をベースとしたカスタムOSが搭載されていますが、基本的な操作性は、ほかのAndroidスマホから極端に変わることもありません。
iPhoneユーザーにとっては、操作性が大きく変わるため、機種変更のハードルが高いかもしれません。サムスンは、Galaxy以外のスマホで、GalaxyのUIやGalaxy AIが体験できる、「Try Galaxy」というサービスも用意しているので、まずはこちらを試してみるとよいでしょう。
【参照】Try Galaxy
取材・文/佐藤文彦